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付き合うことになって、１週間。
出会った梅雨明けの時とはまた違う１日が流れていた。
あの時のように湿った空気はないし、なんならカラッと晴れている。
紫陽花も茶色く萎れていて。
そんな外を見つめながら、私は1人 だだっ広い待合の部屋に座っている。
真っ白で、椅子しかないこの空間で。
寂しいな。
「 Aちゃん 」
「 ...朱桜せんせ 」
朱桜せんせい。
朱い桜で、すおうと読むらしい。
財閥の息子で医者職も反対されながら就いたとの事だ。
確か昔に苦笑いしながら話してくれた気がする。
せんせの息子が来年 夢ノ咲に入るとか、なんとか。
それまで生きてられてたら、会いに行ってお話でもしたいなって思った。
「 私やっぱり、カナダいきたいんです 」
「 ... その意思は、揺らがない？ 」
「 はい 」
私は数日前から、先生にとある話を持ちかけられていた。
それが カナダ留学。
カナダには私の同じ病気の人たちが集まるような医療所があるらしい。
少しでも治る可能性があるなら、そちらに。
それが私の両親の意見。
私も、治したかったから これを機に国外医療を決意した。
１年ほど、向こうの気候に体が合うかの様子見。
「 親御さんは 」
「 賛成してくれました。 」
「 彼氏には？ 」
「 まだ、言ってません 」
「 ... そう 」
せいぜい悔いなくね、そう呟いた先生の背をゆっくりと見た。
小さく溜息を吐いて、ゆっくりと吸う。
「 幸せをこぼしたら、吸えばいいよね。 」
ねえ、英智先輩？
愛なんか要らないです、やっぱり。
だって、２人で過ごしたこの日々が
貴方が、愛です。
__ 貴方が愛でした。
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ＭｉｎＴ(プロフ) - さくやーさん» わわ、閲覧ありがとうございます (^-^) そう言っていただけて何よりです！！！ (2017年5月30日 9時) (
レス) id: 2b0d780a77 (このIDを非表示/違反報告)
さくやー - 読ませていただきました！！とても面白かったです！英智様最高です！ (2017年5月30日 1時) (レス) id: 5ce56128e2 (このIDを非表示/違反報告)
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