サイドストーリー 2ー9 ページ5
「宙、彼女さんに酷いことを言いました。それなのに、ごめんなさいって言えなかったんです…彼女さんが倒れちゃったのは、きっと宙のせいです。宙は悪い子です…ごめんなさい……ごめんなさい、ししょー」
ぼろぼろと涙をこぼしながらひたすら謝るソラ。突然のことに訳も分からなかったが、可愛い後輩が泣いている姿は心が痛む。ソラの頭を撫でながら、出来る限り優しく話しかけた。
「ソラ、落ち着いテ。怒らないかラ、ゆっくり話してごらン。」
しばらく嗚咽を漏らしていたソラだったが、やがて声を詰まらせながら、何があったのかを話してくれた。
ボクがあまり構ってあげられなくて寂しかったこと。Aと2人でいるのを見て、羨ましくなったこと。Aに八つ当たりしてしまったこと…。
「正直に話してくれてありがとウ、ソラ。大丈夫だヨ。彼女が倒れたのは仕事を頑張りすぎた寝不足ダ。ソラの言葉が直接絡んだわけじゃなイ。」
「でも…きっと、宙が酷いことを言ったから、悩んでしまったかもしれません…」
「心配なラ、彼女が起きたらちゃんと謝ってあげテ。きっとそれで大丈夫。」
ソラはさらに涙を溢れさせて大きく頷いた。
「ボクこそ、ごめんネ。これからはちゃんとソラとも話す時間を作るヨ。」
ボクがソラに寂しい思いをさせてしまったからこそ、ソラが耐えきれなくなってしまったのだ。悪いのはソラじゃない。ちゃんと向きあおうと思った。けれど、ソラはふるふると首を横に振って話し始めた。
「違います。宙は、彼女さんを大事にしているししょーの色が好きです。ししょーを大事にしている彼女さんの色が好きです。その色をなくしたいわけじゃないです…だから…」
ソラは一瞬声を詰まらせると、少し言いにくそうに再び口を開いた。
「時々、宙も…幸せの色に混ぜてください。ししょーと、彼女さんの色を、一番近くで見ていたいです。」
2人が大好きです…と、少し照れたように、おずおずと話すソラ。可愛いお願いに、一瞬で心が溶かされる。
「ソラ、それをAにも言ってあげるといいヨ。きっと喜ぶかラ。」
顔を真っ赤にして、慌てる彼女が眼に浮かぶ。
ボク達が騒がしくしてしまったのか、タイミングよく、Aがゆっくり目を開ける。
ボクよりも先に、彼女の前に飛び込んでいったのは、目の前の可愛い後輩だった。
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minrisyan(プロフ) - 星乃刹那さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます！ゆっくり更新ですが、皆さんに夏目くんの魅力が少しでも伝わるように頑張ります！！ (2020年3月5日 23時) (
レス) id: 8bdb17c1dd (このIDを非表示/違反報告)
星乃刹那(プロフ) - うわぁ、すごい好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年2月20日 14時) (レス) id: 7c149933cf (このIDを非表示/違反報告)
minrisyan(プロフ) - 一期Loveさん» コメントありがとうございます！私の理想の夏目くんをひたすら書かせて頂いているのですが、気に入って頂けたのなら嬉しいです！今後もまだまだ更新をしていきますので、どうぞよろしくお願いします！ (2019年9月5日 20時) (レス) id: 84aad287f8 (このIDを非表示/違反報告)
一期Love(プロフ) - 凄く面白いです！本編の方もすぐに読み切っちゃいました。読み返しては夏目くんいいなーと思わせて頂いています！更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2019年9月5日 3時) (レス) id: 2345a9075e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minrisyan | 作成日時：2019年9月1日 20時
