【男主】疲れるくらい愛されてます。 (ページ7)

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小島side

『俺でも分かってんねん。仕事やし、相手の女優さんは何も悪くない、誰も悪くないねん。

せやけどなあ、消し好き見た日の昼、雑誌の撮影やってんかあ』

顔を上げてもなお、視線が下がってるA。

『俺がインタビューしてもらった雑誌見たでーって言うてくれて1番褒めてくれたのが嬉しかったし、その日の撮影のペア小島くんでハグとかしたから、

その…小島くんイケメンやなあとか、ええ男やなあとか、そういう気持ちを引っ張ったまんま見ちゃったんよ。

もしかしてAぇ! groupのリア恋枠って正門くんじゃなくて小島くんなんかあって思うくらい、なんか、悔しくてムカついたわ…誰も悪くないから余計にムカつくねんなあ』

小島「…俺やってムカついたわ」

Aと目線を合わせるようにしゃがんで、肩に手を置きながら話す。

ムカつく、という単語にAの顔が“やってしまった”とでも言いそうな顔に変わる。

そんな焦り顔も、可愛くて好きやで。

小島「だってそれ、俺やなくて森くんに嫉妬してるやん。それに、俺はずっとここにおんで」

そう言ってから肩に置いた手をAのほっぺに移すと、さっきの表情からとは全然違うふにゃっとした顔になって、

『なんか今、俺が女の子なら小島くんにチューしてたかもしれんなあ』

とか言って俺のほっぺを両方の手で包んできた。

小島「アホか」

『お互い様ですやん』

いつの間にか敬語を使う余裕も出てきたようで、完全復活したらしい。

『小島くんごめんなあ。でもこれからは安心して消し好き見れますわ』

そう言いながら微笑むAの顔に、唇に、

いつか触れられますように。

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