クライ審神者~ぱーと２~【刀剣乱舞】【FAIRY TAIL】 (ページ25)

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もぐもぐ66回ページ25

パチリ

目の前の明るさに目を開けると、そこは視界いっぱいの桜の花弁で満ちていた

『綺麗……』

そして花弁の奥に人影が見える、影からして二人

「源氏の重宝、髭切さ。君が今代の主でいいのかい？」

「源氏の重宝、膝丸だ。ここに兄者は来ていないか。」

髭切と膝丸、どうやらあの彼は膝丸と言うらしい、そして兄者が髭切

流石兄弟刀、顔立ちが似ているし瞳の色が同じだ

「やっと来てくれたわぁ！貴方達のことぉずぅっと待ってたのよぉ！」

あ、読者は勿論、作者にすらも忘れてた前任だ……

膝丸達が何時来たのかは知らないけれど、少なくともこのときから駄目な奴だったのか

「こっちへいらっしゃい！皆に紹介するわよぉ！」

「わかったよ、主」

「了解した、主」

……これが悲劇の始まりってヤツか

最初の頃は髭切も膝丸も普通に過ごしてた、けど

薄暗い夜の帳の中、前任と膝丸は審神者部屋に居た

「ねぇ？膝丸」

「何だ、主」

妙に気色悪い声で膝丸の腕に絡み付く前任は言った

「私とまぐわって？」

「は？」

「貴方に拒否権は無いゎ……もし抵抗するなら髭切を折る」

「なっ！？待ってくれ主！」

「……じゃあすることは1つね？」

前任はまぐわう事を強要した、脅してね

勘だけれども、多分髭切にも同じことを言ったと思う

それから前任は夜這をさせ、その傍ら暴言暴力に明け暮れ、更に無理な出陣を繰り返し何度も何度も何度も何度も刀を折ってはまた鍛刀する

そしてその子を脅し、傷つけ、折る

そのループだった

それを彼は兄とずっと耐えてきた

でも、歯車はいつか欠ける

彼らも物ならばいずれ壊れる