【刀剣乱舞】キスしちゃダメ！

＊ ページ10

長い廊下を三人(？)で歩いていく





うん、広いな！




『こ、こんのすけ…大広間まではあとどれくらいだ？』



こ「すみません、私、地図読めません！」←



『おい！ここに来た時、「私がついてますから！大丈夫ですよ！」って言わなかったか！？』



こ「だって、私狐ですもん」←



『ここにきて動物ネタをだすんじゃない！』



私がこんのすけに反論すると、こんのすけは テヘヘと笑った





……“かわいい”って恐ろしい




なんでも許しちゃう…




三「大広間まではあと少しだ。俺はここの古株だからな。なんでも知ってるぞ」



『…なんでそんな古株が

　急に来た見知らぬ人間にキスするのが不思議だわ…』遠い目



三「はっはっは。まぁ細かいことは気にするな」



『いや、気にするからね！？』



ほけほけと笑う三日月に私はため息をつく




すると三日月は私の顎をクイっとあげた




三「先ほども言ったが、霊力が気に入ったのだ。


　 霊力はその者の心を表すともいうからな。


　 お前は俺たちに危害を加えない。


　 それが分かったから認めると言ったのだ」




その言葉に私はキッと三日月を睨み、ドンッと三日月を押して離れる




『霊力で人を判断しないで。 そんなもので判断されたらこっちの価値も下がる』





私の言葉に三日月はキョトンと目を丸くする






三「お主に価値などあるのか？」←




『今、すっごい失礼なこと言ったね？怒


　あのね、物にも人にも、それぞれ価値がある。


　ガラクタだろうが、犯罪者だろうが、ろくでもないやつだろうが。


　価値があるから、今この場にいるの。


　私だって、中身はただのろくでもない人間だ。


　でももらった価値を抱いて、懸命に生きてる。


　霊力が気に入ったーとか言われて嫌だってわけじゃないけど、


　霊力だけで私を判断しないで』



私はそれだけ言うと、くるっと前を向いて、歩き出す









三「……やっぱりお主で正解だったな」




三日月がそうボソッとつぶやいたのを気づかずに。

セカンドキスは苦い味→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す