ブーゲンビリア【黒】

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無事会議も終え、オフィス内の空気も一気に穏やかになる。









(早く帰りたいなぁ)










肩の力が抜けた私は意味もなくボーッとディスプレイを眺めていた。











目「今日さ、仕事終わりご飯行かない？」










『え？』










目「もし嫌だったらいいんだけど」












あまりにも珍しい目黒くんからのお誘い。











急だったから険しい表情になってしまっていたらしい。
慌ててそんなことないよ、と訂正する。











『嫌じゃないし空いてはいるけど…………











目黒くん、いつも急いで帰ってるけど大丈夫なの？』











定時になると同時に足早に帰っていく目黒くん。











毎度のことながら上野さんの誘いを断っているから、仕事終わりはどこにも行かないと決めているのかと勝手に思っていた。











目「今日は大丈夫なんだ。











こーじ君もさっき誘ったんだけど用事があるって断られちゃって」











なんだかんだ同期なのに一緒にご飯行くとか無かったし、と言う目黒くん。












確かに、今まで職場以外で顔を合わせることは無かった。










絵里さんや阿部ちゃんに言われた言葉と、自分自身が最近考えていたことが頭に過ぎる。











これは、目黒くんのことを知るチャンスなのかもしれない。












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