116.君のことが好きでした ページ19
モトキside
昔、Aちゃんのことが好きだった。
ちゃんと恋愛対象としてね。
中2の時同じクラスになって、苗字的に名簿順の席が近かったのを覚えてる。
その頃にはもうAちゃんは高嶺の花的な存在になっていて、ンダホとザカオは既にAちゃんのファン。
Aちゃんのことは知っていたし、確かに綺麗な子だなーくらいにしか思わなかった。
でも彼女は笑ったことが1回もないって噂があった。
だから、笑ったらどんな顔なんだろうって気になった。
そしたらいつの間にかいつでも目で追うようになっていた。
話しかける勇気もなくて、俺は1回もAちゃんと話せないまま一学期が終わった。
Aちゃん、休み時間は本を読んでいたし、移動教室の時は話しかけるなオーラがあって誰も近付けなかった。
そこがいいって男子の中では評判だったんだけど。
まあ俺もそれについては同調していた。
でも、いつか話してみたいって思ってた。
その願いが通じたのか、二学期の終わりくらいに話したんだ。
廊下で、俺が落とした本の栞を拾ってくれたのがAちゃんだった。
『ねぇ』
俺の名前を知らなかったのか、ただ呼びたくなかったのかは知らないけど、そんな風に呼び止められた。
最初は俺だと思わなくてスルーしちゃってたけど、Aちゃんが俺の肩を軽く叩いて初めて俺に話しかけてたんだって気付いた。
初めてAちゃんと目が合って、心臓がうるさい程に鳴った。
その綺麗な瞳に俺だけ映ってるんだと思ったら言い様のない高揚感を感じたのを今でも鮮明に覚えてる。
『これ、落とした』
モトキ『あ…俺の栞……』
『はい』
モトキ『ぁ、ありがとう…』
『どういたしまして』
それだけ。
たったそれだけの会話だった。
それ以降話すことなく、Aちゃんは転校しちゃったから、それが当時のAちゃんとの最初で最後の会話。
俺はAちゃんと話した時のことを未だに覚えてる。
それをAちゃんが覚えてるかは分からない。
聞いて、もし覚えてないって言われるのが怖くて聞けないまま。
あの出来事は綺麗なままの思い出として残しておきたいから。
ねぇAちゃん。
俺、君のことが好き
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瀧(プロフ) - wwwさん» ありがとうございます！！これからも駄作者にお付き合いしてください…！！ (2019年6月18日 22時) (
レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
www - 瀧さん» ほんとですか？！嬉しいいいいい！私頑張ります！！そしてまたこれからも星を押しつ図けます！！！ (2019年6月18日 22時) (レス) id: 423bf3fc22 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - wwwさん» 気分転換にしてくださってるなんて嬉しいです！英検準2級までいくと難しくなりますよね。次こそ受かりますよ！応援してます！！d(^_^o) (2019年6月17日 23時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
www - この小説見て気分転換！英検準２級落ちたんです・・・しかも三回目 (2019年6月17日 16時) (レス) id: 423bf3fc22 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - 弥生さん» ありがとうございます！そう言っていただけると書いてる甲斐があります(//∇//) (2019年6月15日 1時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2019年6月1日 2時
