85-You are “ ──── ” ページ35
この間も電伝虫は鳴り止まない。
先程一瞬だが出たのでAが居留守を使っているのは向こうも分かっているだろう。
なのに鳴り止まない電伝虫。
意外にも気が短いAは頭の中でプチッ、と何かが切れる音がしたのを自覚した。
その勢いのまま電伝虫の受話器を取り、怒鳴りつける。
『しつっっこいんだよ！！！二度目で出ないんだから居留守使ってることくらい分かれ！！！』
次にAの口から飛び出た相手の名を誰が想像できただろうか。
.
.
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『────シャンクス！！！』
シャンクスと言えば四皇の一角、“赤髪のシャンクス”しかいない。
確かに“赤髪のシャンクス”ならばAが言った通り有名な人だから知らない人はいないだろう。
以前は海賊でもなく革命軍に所属していた姉がまさか四皇と接点があるとは知らず、驚きすぎてローですら目を見開き口をポカンと開け、姉を見ている。
そんなことも知らず、Aは電伝虫の向こう側のシャンクスに怒鳴り散らしていた。
『大体！！この私が死ぬと思ってるの！？』
《それは思っちゃいねェけど！
革命軍の総本部が黒ひげに壊滅させられたと知ったらまずは生存確認くらいするだろ！？》
『生きてますー！！これでも弱くないんでね！！』
《そうだな、流石俺の女だ！》
『誰がお前のだアホ！！』
今の言葉にローは背中に嫌な汗が流れるのを感じた。
どういうことだと姉を問い詰めたい。
シャンクスと言い合いをしているAは普段より幾分か話し方が幼い気がする。
色々飲み込んだローはAの袖を引っ張る。
それで我に返ったAは反射的にローの方を見る。
途端に普段と同じく穏やかな笑みを浮かべるので我が姉ながらその切り替えの速さに慄いた。
「姉様…」
『あ、ごめんねロー、今すぐ切るから待ってて』
《待て待て、そう簡単に切らせるか！
てかお前、今近くに誰かいるのか？
1人じゃない時に俺からの電話出るのなんて初めてだな》
『あ？仕方ないでしょ、シャンクスじゃなくてカラスだと思って出たんだから。
最初からシャンクスだって分かってたら出なかったよ』
《流石に傷付くぞ！？》
電話の向こうで騒ぎ続けるシャンクスにもう1回ガチャ切りしてやろうかと思う。
受話器を置こうとした時、シャンクスからの質問に手を止めた。
《そういやさっき、Aお前“姉様”って呼ばれなかったか？》
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エースファン - 最初から拝見してます！とても面白いです。更新頑張ってくださいね、応援してます (2021年10月3日 21時) (
レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
KOMA(プロフ) - 素敵な話です！応援してます！ (2021年10月3日 16時) (レス) @page39 id: 2f9b06972b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ローぷうちやんがハート海賊団のつなぎきてみたいだつてなかまになりたいじやないかな (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ぷうちやんありがとううれしいよつなぎきたいならろーにたのんでみたら (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしはただローのあねさまとしてして大好きなおとうとローまもりたいだけ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2021年9月9日 23時
