68-あかんやつ ページ18
敬語をやめてほしい。
ずっと思っていたことだ。
ゾウで出会ってから今までずっと、彼らはAに対して敬語を使っている。
その理由が彼らのキャプテンの姉だから、というのは分かる。
しかし今Aはハートの海賊団のクルー。
立場は平等のはずである。
「いや言ってることは分かりますけど…キャプテンのお姉さんだし……」
「う〜ん……あ、ほら！年齢的なものもあるし！」
『でも君らジャンバールには敬語使ってないじゃない』
「うっ、そうっすけどォ…」
『私がいいって言ってんだからいいのよ』
「……じゃあ呼び方はそのままで敬語なし、ならいいですか？」
『！うん』
ペンギンが迷った末にその案に辿り着いた。
シャチがお前マジかという顔をしているがAからの期待の込められた目に負け、シャチも諦めることにした。
『てことでよろしくね、3人共』
「アイアイ！ガルチュー！」
『お？ガルチュー』
「ベポお前Aさんにくっつくのやめろ！羨ましい！」
「シャチ、本音漏れてる」
『？シャチも来ればよくない？』
「えッッ」
ベポが抱き着いていない側の腕を広げるA。
まさかそんなことを言われるとは思ってもみなかったシャチは固まった。
え、これは本当に行っていいやつですか？
でもキャプテンにバレたら100%バラされる。
シャチの胸中にはその2つがグルグルと巡っている。
数秒の沈黙の中シャチが出した答えとは。
でもAがいいと言っているんだからいいやつでは！？
いざ一歩踏み出そうとしたその時。
「…お前ら何してる」
『あ、ロー』
敬愛するキャプテン登場。
もしシャチがAに抱き着いていたら確実にバラされていただろう。
寸前で命拾いをしたシャチだった。
「姉様いたのか、ベポで見えなかった」
『いたよー、ベポとガルチューしてるの』
「…そうか」
『ほらシャチも、おいで』
Aはシャチに向かってちょいちょいと手招きをした。
明らかに誰が見てもベポと同じように抱き着きに来いと言っているのだと分かる。
そう、ローもそういう風に解釈した。
「────は？」
((あ、これあかんやつだ))
ペンギンとシャチの心の声が重なった。
ローが2人を睨むが決して目を合わせてはいけない。
目を合わせた瞬間、2人は色々な意味で終わる。
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エースファン - 最初から拝見してます！とても面白いです。更新頑張ってくださいね、応援してます (2021年10月3日 21時) (
レス) id: e23982275e (このIDを非表示/違反報告)
KOMA(プロフ) - 素敵な話です！応援してます！ (2021年10月3日 16時) (レス) @page39 id: 2f9b06972b (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ローぷうちやんがハート海賊団のつなぎきてみたいだつてなかまになりたいじやないかな (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - ぷうちやんありがとううれしいよつなぎきたいならろーにたのんでみたら (2021年9月28日 18時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - わたしはただローのあねさまとしてして大好きなおとうとローまもりたいだけ (2021年9月17日 17時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2021年9月9日 23時
