美味 ページ16
それからAさんと動画の事とかAさんの仕事の事とか筆談してると飲み物と料理が運ばれてきた。
「お待たせ致しました」
「おぉ」
「！」
「スフレドリアのお客様は……」
「あ、彼女です」
思わずそんな声が漏れるくらいふわふわしている。Aさんも目の前に置かれたぷるぷると揺れるスフレドリアを見て目を見開いていた。
あ、シャッターチャンスだったな今の顔。勿体ない事したな。でもいいや、Aさんの驚く顔はこれからもたくさん見る予定だし。
［凄いね］
［うん、凄いね］
興味深そうにスフレドリアを色んな角度で見るAさんに俺は笑いを耐え切れず吹き出した。でもAさんには聞こえていないからってこれ幸いにと笑った。あー……本当に可愛いなぁ。
顔を上げたAさんは漸く俺が笑ってるのに気付いた。けど彼女はまさか自分の事で笑われてるなんて思ってもみないからきょとんとしてる。そんな顔も可愛いよ。にしても俺Aさんの事心の中で可愛いってめっちゃ言ってるな。いやでも実際Aさん可愛すぎるしな。
こんなにツボな人初めて。シルク達に自慢したいくらい。あ、ダメだ。まだダメ。
［何で笑ってるの？］
［秘密。それよりご飯食べよ］
いけないいけない。今はAさんとご飯を食べよう。手を合わせていただきます、と言うとAさんも手を合わせて軽く頭を下げた。
手話を勉強し始めて気付いたけど、日常の動作と似ている手話がいくつかあるんだよね。今のいただきますとか、さようならも似てるというか同じ。
［美味しい！］
［こっちも美味しいよ］
ニコニコと笑ってスフレドリアを頬張るAさんを真正面で見られるなんて幸せだぁ。料理も美味しいし、Aさんを連れて来てよかった。
食べ進めていると正面から視線を感じた。顔を上げると俺を真っ直ぐに見つめてるAさんと目が合う。ん？……あ、分かった。
［一口食べる？］
［食べる！］
分かりやすいなぁ。俺のオムライスを食べたそうにしてたAさんが可愛かったからあげるけどね。あげないなんて選択肢俺にはないよ。
一口分俺が使ってたスプーンにオムライスを乗せてAさんの口元に運んだ。理解したらしいAさんは一気に顔を赤くして俺から目を逸らした。あーんはやっぱ恥ずかしいのかな。でももうここまで来たら引き返すのもね！って事でAさんの唇につん、とスプーンを当てた。
ほらほら、Aさん食べてー。
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瀧(プロフ) - wwwさん» 作者もです笑 作者の願望が詰まった作品になっております笑笑 (2019年7月18日 22時) (
レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
www - ああ、こんな恋したい (2019年7月17日 18時) (レス) id: 423bf3fc22 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - ひなさん» そう言っていただけて嬉しいです！頑張ります(≧∀≦) (2019年7月4日 14時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - wwwさん» ありがとうございます(*ﾟ▽ﾟ*) (2019年7月4日 14時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - この小説好きです。投稿頑張ってください！ (2019年7月4日 0時) (レス) id: 0d818dd5f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2019年7月1日 0時
