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大「はっすん!花壇の花めっちゃ綺麗やな!」
正「あれなんていう花やっけ?」
「ん〜?コスモス?」
正「そうそう!それ!あんな色んな色あんねんなぁ」
大「はっすんのお陰で花に強くなりそうやわ!(笑)」
花壇にはカラフルなコスモスが咲いて、秋の訪れを知らせてくれる。
随分涼しくなってきたなぁと窓から外を眺めて思う。
席替えに席替えを重ね、ようやく窓際の席になったっていうのに、じょう先輩の姿は全く見えず。
そらじょう先輩のクラスも席替えしてる訳やし?ずっと窓際の席な訳もなく。
「はぁ」
小さく溜息をついていると「おおはし」と廊下から声がした。
勿論、俺のことを【おおはし】と呼ぶ人は1人しかいない訳で、胸がドクンと飛び跳ねる。
「じょう先輩!」
扉には大好きなじょう先輩が立っていて、小さく手招きをしている。
女子達は嬉しそうにチラチラじょう先輩を見ているし、大ちゃんと正門は嬉しそうに俺を見ている。(笑)なんて光景。
「どうしたんですか?!」
じょう先輩に駆け寄りそう尋ねた。
丈「ちょっと大橋に協力してほしいことがあって。」
そう言うじょう先輩は片手をポケットに入れたままもう片方の手を俺の頭に乗せた。
何度も言うけど、じょう先輩にそんな気はなくてもこういうスキンシップはやめてほしい。
嬉しいし、勘違いしそうになる。分かってても、俺なんて眼中にないって分かってても期待してしまうから。
丈「もう11月やん?3年生さ、2月には受験やからさ、末澤の家の花屋の手伝いが出来ひんらしくて。給料は出すから手伝ってほしいって言われてん。それ、大橋どうかなって思って。」
「アルバイトってことですか?!」
丈「まぁ、そんな感じ!」
「けど俺…花そんなに詳しくないし…」
丈「大丈夫!俺と一緒やから!」
「じょう先輩と一緒ですか?!じゃあします!」
丈「急に食いつくなぁ!(笑)ほな末澤に言うとくわ!ありがと〜な!」
そう言って部屋に戻って行った。
じょう先輩と一緒にいれる時間が長くなるって考えたら嬉しくてたまらない。
その分、じょう先輩はいつも末澤先輩の近くにいたんだ、そう思うと少しだけ、ほんの少しだけ胸が苦しくなった。
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おまめさん(プロフ) - 樹れれ*さん» コメントありがとうございます!そしてすごく嬉しいお言葉…心に滲みます…(泣)引き続き、温かい目で見守ってやってください! (2020年6月7日 16時) (レス) id: 78dec32c94 (このIDを非表示/違反報告)
樹れれ* - コメント失礼します!最近この小説を読むことが日課になりつつあるくらい大好きです。純愛で、それでいて儚い青緑を書ける主様素晴らしすぎます!(緑くんの純粋さが疲れをとってくれる癒しです。。)毎度の更新楽しみにしています。お身体にお気をつけてください(*^^*) (2020年6月7日 0時) (レス) id: d9fa3e456d (このIDを非表示/違反報告)
おまめさん(プロフ) - ももさん» コメント読んで嬉しすぎて上がった口角が下がりません…そう言っていただけると活力になります!少しでも読んでて良かったと思っていただけるような結末に向けて書いていきますので、温かい目で見守ってやってくださいませ! (2020年6月6日 23時) (レス) id: 78dec32c94 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 初めてコメントします。私自身嫌なことがあった日も、この小説読むと吹き飛ぶくらい大好きです笑、長編は連載大変やと思うので、マイペース保って無理せず頑張ってください!陰ながら応援してます。 (2020年6月6日 21時) (レス) id: 1c767c69e9 (このIDを非表示/違反報告)
おまめさん(プロフ) - イチゴさん» 嬉しすぎるお言葉ありがとうございます(´;ω;`)ゆっくりになりますが、今後もご愛読宜しくお願いします! (2020年6月6日 0時) (レス) id: 78dec32c94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おまめ | 作成日時:2020年5月3日 23時