はなことば

33 ページ35

.


暑い日も落ち着き始めて、っていってもまだまだ暑い日は続いてるんやけど。


大倉「文化祭やで〜。出し物考えよか〜。」


高校生！って感じのイベント！
文化祭の時期がやってきた！！！


大倉「売り上げ1位のクラスは賞品もらえるからな〜！人集めれそうなこと考えろよ〜。」


大倉先生ほんま投げやりすぎやで…そう思いながらも文化祭実行委員が中心に出し物を決め始めた。

じょう先輩のクラスは何すんのかなぁ〜？
やっぱり女子人気すごいしそういうクラスが1位取ったりするんやろな…
オバケ屋敷とかするクラスあるんかなぁ？
初めての文化祭ワクワクするなぁ〜！


「ほな、これでいこか〜王道でありながらもなかなかやろうとするクラスはないやろ(笑)お前らやるなら本気出せよ〜(笑)」


1人でいろいろ考えてる間にどうやら出し物が決定したらしい。
黒板に目をやると…


男女逆転メイドカフェ


…ん？
男女…逆転…？


周りを見るとやる気に満ち溢れた目をしている女子達とげんなりして項垂れている男子達。
俺のクラスは3対7の割合で女子が多い。しかもまあこの女子達がお強い…。

女子の圧で決まったんだろう…それにしてもこれは…女装するんか…？


チラッと隣の女子を見ると

「大橋くん、とびっきり可愛くしたるからね」

と満面の笑みで言われてしまった。
女子達は「ここは本気出すで」「案外うちらのクラスの男子顔面かわいいし！」「チェキコーナーとか作ろや！」と盛り上がりがすごい。


女装した姿なんか誰にも見られたくない！！
こんなんじょう先輩に見られたら終わりや！！！

…大ちゃんはきっと可愛くなるやろな。元々可愛い顔してるから。


……正門のメイドを想像して笑いが止まらなくなる。ごめん、正門ごめん。


「先生もする〜？」
「あほか！先生はしません〜！」

そんな掛け合いを聞きながら男子達はこれから女子達に遊ばれるであろう未来に絶望感を感じていた。




.

34→←32

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す