14 ページ14
.
大「はっすん帰ろ〜。」
あの日2人にした相談からしばらく経った。
あの後も何も変わらず過ごしている。
じょう先輩に会えば挨拶しに行くし、大好きな先輩達に絡まれに行くし、女子達にはまだ聞いてないの?って目で見られたりもしたけど…(笑)
「ごめん!花壇行きたくて!」
正「え、今日当番やった?」
「いや、ちゃうねんけどな、朝花壇見たときに元気ない花があって!気になるから様子見てから帰ろと思って!雑草も生えてたし!昨日当番忘れたんちゃうかなーと思って!」
大「そか!はっすんはほんま優しいなぁ〜ほなまた明日な!」
「うん!ばいばーい!!」
朝にちらっと見たときに元気のない花がどうしても気になった。
朝水もらってなかったんかなぁ?今日めっちゃ暑かったし、枯れてなかったらいいねんけど…そう思いながら足早に花壇へ向かった。
本当に暑い日々が続くようになった。
6月に入った途端気温が高くて、汗っかきな俺にすると辛すぎる日々が続く。
正直自転車通学も汗だくになるから嫌になっている。風が気持ちええなぁと思ってたのは春だけの話やったなぁ〜。
花壇に着くと、想像してた通り花達は元気なく下を向いている。
「ごめんなぁ〜。」
そう花に向けて呟いたあと、水をあげ雑草を抜いてあげる。汗は相変わらず止まらんけど花達はもっとしんどかったはずや。
「あれ、おおはし?」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえて思わず飛び跳ねてしまう。
「ひゃい!?!」
「いや、びっくりしすぎやろ!(笑)なにしてんの?当番じゃないやろ?」
そこには不思議そうな顔をするじょう先輩が立っていた。
暑いはずやのに爽やかな表情と、白シャツを腕まくりして細いけど逞しい腕が見える。
「あ、ちょっと気になって…朝元気なかったから大丈夫かな、と思って!やっぱり朝お水もらってなかったみたいです。」
「それでおおはしが雑草も抜いてんの?」
「え!はい!え!?だめでしたか!?」
「…いや、すごいな、お前は。…俺も手伝うわ。」
そう言い隣のベンチに荷物を置いてじょう先輩も雑草を抜き始めた。
「すいません、なんかじょう先輩まで一緒にさせてしまって…」
「ん?おおはしが謝るのおかしいやろ?(笑)それに花達が枯れてもーたら大変や。当番サボったクラスは末澤に怒ってもらおや。」
そう言ってじょう先輩は優しく笑った。
.
287人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おまめさん(プロフ) - 樹れれ*さん» コメントありがとうございます!そしてすごく嬉しいお言葉…心に滲みます…(泣)引き続き、温かい目で見守ってやってください! (2020年6月7日 16時) (レス) id: 78dec32c94 (このIDを非表示/違反報告)
樹れれ* - コメント失礼します!最近この小説を読むことが日課になりつつあるくらい大好きです。純愛で、それでいて儚い青緑を書ける主様素晴らしすぎます!(緑くんの純粋さが疲れをとってくれる癒しです。。)毎度の更新楽しみにしています。お身体にお気をつけてください(*^^*) (2020年6月7日 0時) (レス) id: d9fa3e456d (このIDを非表示/違反報告)
おまめさん(プロフ) - ももさん» コメント読んで嬉しすぎて上がった口角が下がりません…そう言っていただけると活力になります!少しでも読んでて良かったと思っていただけるような結末に向けて書いていきますので、温かい目で見守ってやってくださいませ! (2020年6月6日 23時) (レス) id: 78dec32c94 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 初めてコメントします。私自身嫌なことがあった日も、この小説読むと吹き飛ぶくらい大好きです笑、長編は連載大変やと思うので、マイペース保って無理せず頑張ってください!陰ながら応援してます。 (2020年6月6日 21時) (レス) id: 1c767c69e9 (このIDを非表示/違反報告)
おまめさん(プロフ) - イチゴさん» 嬉しすぎるお言葉ありがとうございます(´;ω;`)ゆっくりになりますが、今後もご愛読宜しくお願いします! (2020年6月6日 0時) (レス) id: 78dec32c94 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おまめ | 作成日時:2020年5月3日 23時