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春。
真新しい制服に身を包み、憧れだった高校生になる。
どんな新しい生活が始まるんやろうって考えただけで胸がドキドキ高鳴る。
「いってきま〜す!」
気付けてね〜とママの声が少し緊張している俺の背中を優しく押す。
「それにしてもいい天気やなぁ〜」
今日から通う高校は家からそんなに遠くないから自転車通学することにした。
気持ちいい風を受けながら自転車を漕ぐ。
桜の花びらが風に揺れて舞う。
ドラマのワンシーンみたいやなぁ、と一人で笑いを堪える。
ちらほら同じ制服を着た人が見えてきた。
歩いてるってことは家が激近なんかな?
けど近かったら中学一緒なはずやし、知らん人ってことは駅から歩いてるんか!とか考えながら自転車で抜かして行く。
学校に着き、校門をくぐる。
自転車を押しながら駐輪場まで歩く。
その足取りはとっても軽い。
大「あ!はっすん発見!!おはよーー!」
正「はっすん〜おはよー」
中学からの親友でもあるこの2人は大ちゃんと正門。俺に気付いて手を振ってくれている。
「おはよー!2人は歩いてきたん?」
大「家めっちゃ近いからなぁ」
正「自転車ええよなぁ、なんか高校生って感じする!」
「それ俺も自転車漕ぎながら思ってた!」
大「ドラマみたいやなぁって?(笑)」
「そうそう!(笑)」
2人がいてくれたら俺の高校生活に不安なんかないわ。
下駄箱に向かって歩いて行くと、綺麗な花が咲く花壇があった。
目を奪われた。花にじゃなくて、その花を優しい目で見つめる人に。
大「はっすん?聞いてる?」
「えっ、あ!ごめん!ぼーっとしてた!」
正「あったかいからって歩きながら寝たあかんで!?」
「寝てへんわー!(笑)」
あんな花に向かって優しい目向ける人おるんや…なんていうかすごい綺麗やった。
あの人も新入生かな?先輩かな?
ネクタイの色、ちゃんと見といたらよかった。
名前はなんていうんやろ。
今考えたら一目惚れ、ってやつやったんかもしれへんなぁ。
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おまめさん(プロフ) - 樹れれ*さん» コメントありがとうございます!そしてすごく嬉しいお言葉…心に滲みます…(泣)引き続き、温かい目で見守ってやってください! (2020年6月7日 16時) (レス) id: 78dec32c94 (このIDを非表示/違反報告)
樹れれ* - コメント失礼します!最近この小説を読むことが日課になりつつあるくらい大好きです。純愛で、それでいて儚い青緑を書ける主様素晴らしすぎます!(緑くんの純粋さが疲れをとってくれる癒しです。。)毎度の更新楽しみにしています。お身体にお気をつけてください(*^^*) (2020年6月7日 0時) (レス) id: d9fa3e456d (このIDを非表示/違反報告)
おまめさん(プロフ) - ももさん» コメント読んで嬉しすぎて上がった口角が下がりません…そう言っていただけると活力になります!少しでも読んでて良かったと思っていただけるような結末に向けて書いていきますので、温かい目で見守ってやってくださいませ! (2020年6月6日 23時) (レス) id: 78dec32c94 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 初めてコメントします。私自身嫌なことがあった日も、この小説読むと吹き飛ぶくらい大好きです笑、長編は連載大変やと思うので、マイペース保って無理せず頑張ってください!陰ながら応援してます。 (2020年6月6日 21時) (レス) id: 1c767c69e9 (このIDを非表示/違反報告)
おまめさん(プロフ) - イチゴさん» 嬉しすぎるお言葉ありがとうございます(´;ω;`)ゆっくりになりますが、今後もご愛読宜しくお願いします! (2020年6月6日 0時) (レス) id: 78dec32c94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おまめ | 作成日時:2020年5月3日 23時