狡猾 ページ15
(リヴァイside)
付き合っていることは内密にしておこうと、Aが言った。
兵士長と兵士長補佐。世間から莫大な期待を背負わされている2人の間に私情があるとなれば、何かしらの批判の声が上がることは間違いないだろう。
ただ、何も声を大にして街中で叫ぶわけじゃない。
というかそもそも、俺はAとの関係を言いふらしたいわけじゃねぇ。
明らかにAは、俺と恋仲になってから仕事と私情を完璧に分けるようになりやがった。
まるで他人みたいに接されることに違和感と、若干の寂しさを持ってるのは言うまでもない。
それに。
Aは本当に世間体を気にしているだけなのかと、思春期のガキみてぇに勘ぐってしまう。
俺との関係を露にするのが嫌なだけなんじゃないのか、と。長い付き合いのエルヴィンやハンジにまで隠す必要はないだろ。
ひとり、部屋で舌打ちをする。
どうも俺はあいつの事になると、弱いらしい。
・
(Aside)
「…くしゅんっ」
内地の買い出しから戻ってきた私は、旧本部に着くなりくしゃみをひとつした。
外は大雨で、時々雷まで聞こえてくる始末だ＿。
悪雲が近くまで迫っているのかもしれない。
…それにしても。
「さむい…」
雨に濡れながら帰ってきたせいで、身体はもちろんべしょべしょで、身体の芯まで冷えきっている。
ペトラ「あ、Aさんお疲れ様です！」
グンタ「大丈夫ですか！？今毛布を＿」
ペトラは帰ってきた私に気がついて敬礼をし、グンタは濡れてる私を見て急いで毛布を探してる。
リヴァイ「おい、…風邪引くだろうが」
しかしながら、グンタの持ってきてくれる毛布よりも先に、リヴァイさんが自身の上着を私の肩にかけてくれた。
「リヴァイさん！…ありがとうございます。でも、こんなことしたら勘づかれますよ」
隣に来た彼に小声で言えば、リヴァイさんは何故か心底嫌そうな顔をして言う。
リヴァイ「チッ…うるせぇな、バレねぇよ。
…そもそも、俺は別にバレても」
彼にしては珍しく尻すぼみになっていった言葉は、最後までは私の耳には届かなかった。
「…？というかリヴァイさん、もうすぐ会議じゃないですか？もうここ出ないと本部に間に合いませんよ」
私の言葉に時計を確認したリヴァイさんは、確かに切羽詰まっていることに気づいて再び、舌打ちをした。
リヴァイ「…行ってくるが、＿A、俺の部屋で待ってろ」
それだけ言い残して、リヴァイさんは旧本部を出発してしまった。
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みみみみみ(プロフ) - 結菜さん» ありがとうございます😭めちゃめちゃ嬉しいです！実は丁度最強組にハマって呪術のお話し書きたいな〜と思っていたので作成しました！そちらも読んでくださると嬉しいです！ (2023年1月14日 19時) (
レス) id: 8759106b01 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - めちゃくちゃおもしろくて、とても幸せで、私好みのお話でした。次は、五条先生のお話をかいてくれたら嬉しいです！ (2023年1月14日 11時) (レス) @page37 id: 19761245cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年9月20日 22時
