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リヴァイ「…俺はお前を信用している。
一応拒否権はあるが____好きな方を選べ」
静かな問いに、私は跪いた。
これは、兵士長補佐_等という大それた、”形のある約束”だ。
「__約束します。私は貴方の隣で命尽きるまで…いいえ、皆の無念を晴らし、世界が平和になるその時まで__貴方の隣で闘い続けます。
絶対に、独りにはしません」
宵闇に小さく響く私の誓いは、本人達以外誰も聞いていないただの口頭のもの。
でもそれでも、私達にとっては大きな確証であり、理由であり、立派な約束だ。
リヴァイさんは跪いてる私の手を取り、立ち上がらせた。
リヴァイ「…俺もお前をひとりにはしないと、約束しよう__頼んだぞ」
私は小さく頷いて、手に持っていたデノンさんのボタンを左胸のポケットに入れる。
・
私はきっと嬉しかったのだと、今では思う。
自分の身以外、何一つ守ってこられなかった私が、
この最強と囃される上司だけは、守られるかもしれない__いや、守り抜いて見せるのだと。
それは本能的な忠誠心でもあり、
本心からの願いでもあった。
何にしろこの時私は誓ったのだ。
この私の心臓は、人類の前に
__このひとりの上司に、捧げようと。
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作者名:みみみみみ | 作成日時:2022年9月29日 19時