どこぞの怪盗、毎晩来るけどなんなんですか？

◆ ページ10

「あまり彼女をいじめないでくださいよ」



聞き覚えのある声に上を向けば、そこにはご尊顔が。



『あ、安室さん…！！』



安室さん。ここ(ポアロ)で働くめちゃくちゃイケメンのスペッククソ高の人。
女子からの人気が凄まじく、話す機会をできるだけ減らそうと頑張っている。
だって話すと学校で尋問を喰らうんだよ。嫌だよ怖いし。



「安室さん…これは不可抗力なの、おねえさんが僕を心配させるのが悪いんだから。」

『あっれ私のせいなの？』



てか小学生に心配されるほど私ってやばいの？
心配になってきたんだけど。



『…ってあれ、梓さんは…？』

「ああ、彼女は今出かけています。材料を買い足すとのことで。」

『あ、そうなんですね！』



あー自分の馬鹿野郎。なに自分から話題提供してんだよ。

会話の数減らそうとした矢先話題提供って馬鹿すぎんだろ。


「ちょっとー」



そう言って会話を閉ざしたのは、コナン君だった。

ムスッとした顔をしており、その顔は今朝みた顔とほぼ同じだった。

え、どしたんだろ。


私がきょとんとしていると、安室さんが「あ、すみません。邪魔してしまいましたね。」と申し訳無さそうに眉を下げた。



『！？ いえいえいえいえ！！安室さんのようなかっけえ方と喋れる機会ってホント少ないんで嬉しかったです！』



首を凄い勢いで振って全力で否定する。
勢い余って早口で言い切ってしまった。

やば、安室さんきょとんとしてんじゃん。

つか、さっきの困ったような顔といいきょとんとした顔といい、様になりすぎてるんだよコノヤロー。

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