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ページ36

『え…』

「あー…くそ…カッコ悪いとこ見られた」



シルクハットをグッと下げてそっぽ向いたキッド。


…めっちゃめっちゃに怒っとる。



『え…いや…え…』



工藤と間違えられんのどんだけ嫌だったんだ。アイツどんだけ嫌われてんだ。



『えー…何かすんません。大事なとこ申し訳ねーけど…覚えてない…』



ピシィッと固まったキッド。
「…ま、そうだろうとは思ってたけど…」と呟いたのが聞こえた。

悪かったな記憶力悪くて!!推し関連は覚えれるけど苦手なんだよ人のこと覚えんの!!


「…じゃ、夜景でも見ながら思い出話でもするか。」

『いや、私夜景は推しと二人きりでえ゛ッ!?』



ひょいと持ち上げられた私の身体。
ヒュッと喉奥から声ともいえない掠れた音が。



『ちょ待て、本当に私重いから!!マジであの、しかも姫抱きとか公開処刑も良いところすぎて…あ゛ーーねえマジでホントに親に迷惑かけんなって言われヒィッ』




スタスタとベランダにでて網戸を閉めた後、軽々と柵にスタンッと乗ったキッド。

…え、何これ走馬灯見えそう。



「姫、しっかり掴まっていてくださいね。」

『言われなくてもそうするに決まってんだろ!!つか早く降ろっ――』




身体が、内臓が、体内にある全てが、ふわっと浮いた。


簡単に言えば、遊園地とかにある、上まで上がってブレーキを外したように落っこちてくあのアトラクションみたいな。






「…Aさん?」

『…』

「…あれ、生きてますよね?」

『…生きてる喜び噛み締めた…っ』




キッドお前ふざけんじゃねえ。

パラグライダー開いたからって安心できるか。恐いわ。




「…昔と同じ。」

『…あ゛?』

「…いえ。何でも無いです。」

ある少年の記憶→←◆



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鍵ホーム(プロフ) - あれ…もしかしてこれ終わりですか…?(泣) (4月20日 15時) (レス) @page40 id: 9881f6affa (このIDを非表示/違反報告)
カルーア - 読んでいる間ずっと笑ってました!更新待ってます、頑張ってください! (2023年5月6日 2時) (レス) @page40 id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - とても面白いお話でした!めちゃめちゃ好きなタイプのものでもう最高です!!!更新頑張ってください、次の更新お待ちしております! (2023年2月1日 23時) (レス) id: 6d1f2ce8ab (このIDを非表示/違反報告)
みるき(プロフ) - はわわわわわわ…もうほんとにこの作品好きすぎます…更新頑張ってくださいっ! (2022年11月12日 12時) (レス) @page39 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
たいやきくん - ものすごく面白かったです。逆ハーに加え新一と平次そしてキッドまで入っていてもう最高すぎます!! 次の更新楽しみにしています!! (2022年10月15日 4時) (レス) @page38 id: dd90f074e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みかん狐。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/purerisu27/  
作成日時:2022年4月23日 22時

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