どこぞの怪盗、毎晩来るけどなんなんですか？

あの人の身体無事で済んだ？？ ページ23

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『なあ、このホテルであってる？』

「やな。このホテル、ここら辺でいっちゃん高いとこやで。オマエんとこの学校、奮発したなぁ」

『え、泊まるとこ指定したの部長の親…』

「おお、金持ちなんやな」




ででーんと目の前にそびえ立つ建物。
いかにも豪華。大阪にこんな建物あんのかレベル。
装飾がもう豪華。え、部長の家金持ちすぎないか？流石にボンボンすぎんだろ。


唖然とする私の肩をポンッと叩くと、「ほな、家近いし後で遊び行かしてもらうわ〜」と言って去っていった。



『…ぜってえ遊びに来んなよ』



オマエ部屋来たら汚して帰るタイプの野郎なんだから。






＊







『夕飯豪華すぎ…えっぐ！！』


「るせえ、静かに食え」





夜。

夕飯が豪華すぎて目がおかしくなる。

あっちこっちに大阪名物が…！
見たこともない料理、そして高そうな料理…！！


これ全部合わせたらいくらすんだろ、グッズめっちゃ買えそうじゃん最高。



『うわ、スイーツ種類えっぐ！！え、マジでどれにしよう…！』



お盆を持ってどれにしようか迷っていると、ドンッと背中に衝撃がきた。
『ぅげッ』とホントに私女か？ってくらい可愛気の欠片もない声が口から飛び出る。

よろめきながらパッと振り向けば、私と同い年くらいの青年がこっちに振り向く瞬間だった。

…傍(かたわ)らにチョコレートアイスを山盛りに積んだ皿を持って。



「…え゛っ」


『え？』



なんかすげえ驚かれてるんだけど。
あ、ぶつかって来たの美人だと思って振り返ったら私というブスだったとかそういう系ね。
なら驚かれてもしゃーないか。



『すみませ…って、アイス、危いっすよ？』



「へっ？あっはははい！！ありがとございます！！！」



めちゃめちゃでっけえ声出したあと、その人は去っていった。







ドゴッ ガチャァン！！ ドシャッ ビチャッ





…あの人大丈夫か？色んなところで事故りすぎだろ。

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