40 来客。2 ページ40
…
ドアを開けると、よっ、なんて片手をあげる狗巻くんがいた。
「狗巻くんだ、いらっしゃい」
はて、一人で来るなんて何かあっただろうかと思いながらドアを開けて招くと、「こんぶ」と手に持っていたビニール袋を軽く持ち上げた。
「あ、もしかしてお見舞いに来てくれたの?」
「しゃけ」
「ありがとう、なんだか申し訳ないなぁ」
入って入って、なんて言うと狗巻くんは少しだけ気まずそうな顔をした。
どうしたんだろうと思って数歩先で立ち止まる。
「あれ、忙しい? ごめんね、えっと」
──そうだよ、なんで私はちょっとゆっくり出来ると思っちゃったんだろう。平和ボケしすぎだ。
狗巻くんは2級術師で私なんかとは比べ物にならないくらい忙しいのだろう。
しかも私が任務に穴を開けているんだから、そのツケだって回っているかも。
そう思った途端、ボケていた自分が恥ずかしくて頭から火が出そうだった。どうしたらいいか分からなくて、とりあえずお見舞いのお礼を言う。
「えっと、忙しいのにごめんね狗巻くん。わざわざありがとう、じゃあえっと、」
また学校でね、と言おうとしたら、狗巻くんが「?!」ばっと顔を上げて眉を寄せる。
「おおおかかおかか!!」
明太子!!(多分“お邪魔します”)と言って彼は部屋に入ってきた。
その勢いに束の間ぽかんと呆けてしてしまったが、いつもとは違う彼の側面に思わずクスリと笑みがこぼれる。
「はい、いらっしゃい〜」
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みみず2(プロフ) - なおこちらのコメントは後日削除させていただきますので、必要であればお控えくださいますようお願いしますm(_ _)m (2022年4月26日 6時) (レス) id: c96996a763 (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃん(プロフ) - 途中でも読みたいので教えてください❗ (2022年4月26日 0時) (レス) id: 261ab17a8b (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃん(プロフ) - 大丈夫です。 (2022年4月26日 0時) (レス) id: 261ab17a8b (このIDを非表示/違反報告)
みみず2(プロフ) - みさにゃんさん» コメントありがとうございます。2作目の方が作品途中で更新停止してしまっていますがよろしいでしょうか? (2022年4月25日 2時) (レス) id: c96996a763 (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃん(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます❗ パスワードを教えていただきたいです。 (2022年4月24日 18時) (レス) @page48 id: 261ab17a8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みみず2 | 作成日時:2021年2月23日 21時