3 呪術高専 ページ3
…
「きゃ〜! 野薔薇ちゃんのそれかわいい! どうやるの?」
きらりと目を輝かせた黒髪の女生徒が食い入るように見つめる。
「ふっふん、任せなさいなAさん。これはね……」
「えっそんな簡単?! できそう!」
「ええ〜!?」
「前から思ってたけど、Aさんってパーソナルスペース広いっすよね」
きゃあきゃあとはしゃぐ女生徒2人を眺めながら、宿儺の器となった青年は不思議そうに零す。
「これでもだいぶ狭くなったほうさ」
「しゃけ」
真希がため息混じりにそう言うと、隣で頷く狗巻。
「あんな風に笑えるようになったのもホントつい最近。はじめの頃は感情の機微なんてほとんどわからないぐらいでな。
昔のアイツを見たら、お前ら驚くだろうな」
真希の言葉にパンダが続ける。
「Aの呪力は凄まじい。呪力だけなら五条先生や乙骨の次なんじゃねぇかって言われてる」
「ほー。乙骨?さんは知らんけど、五条先生の次ってことはめちゃくちゃ強くね? 1級とか?」
虎杖がそう言うと、「いや、最近準2級になったぐらいだな」と真希が答えて、虎杖が酷く驚く。
うーんと唸りながら、パンダが腕を組む。
「Aには手に余るんだよ。不器用なやつだからな、呪力のコントロールがまだ完全じゃない」
無駄に消費してすぐぶっ倒れるんだ。なんて零す。
野薔薇と笑い合うAを見ながら、こんなふうになれる日が来るなんてな、と真希は独りごちて、クスリと笑った。
天井を仰いで、彼女は初めてAと出会った日のことを思い出していた。
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みみず2(プロフ) - なおこちらのコメントは後日削除させていただきますので、必要であればお控えくださいますようお願いしますm(_ _)m (2022年4月26日 6時) (レス) id: c96996a763 (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃん(プロフ) - 途中でも読みたいので教えてください❗ (2022年4月26日 0時) (レス) id: 261ab17a8b (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃん(プロフ) - 大丈夫です。 (2022年4月26日 0時) (レス) id: 261ab17a8b (このIDを非表示/違反報告)
みみず2(プロフ) - みさにゃんさん» コメントありがとうございます。2作目の方が作品途中で更新停止してしまっていますがよろしいでしょうか? (2022年4月25日 2時) (レス) id: c96996a763 (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃん(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます❗ パスワードを教えていただきたいです。 (2022年4月24日 18時) (レス) @page48 id: 261ab17a8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みみず2 | 作成日時:2021年2月23日 21時