アイドルを目指す少女はYSP能力者11 【妖怪学園】 (ページ29)

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チアキは上のパーカーを脱ぐと…。

YSPクラブ/ラント『…っ!?』

A達は驚く。

フブキ「それは…!?」

マタロウ「鱗…!?」

チアキの背中と両腕にかけて蛇のような鱗が…。

ラント「その身体は…!?」

当然ラントも驚いている。

チアキは再びパーカーを着て

ソファに座りながら話す。

チアキ「宇宙人は僕の敵だ。
…僕は奴等のせいで全てを失った…。
友達も、家族も…」

チアキの目はとても悲しげだった…。

A「……」

チアキ「誰もが僕を、怪物でも見るかのように見た」

ノーズ「…」

ジンペイ「どういう事だ?」

ラント「話してくれないか?
君に何が起こったのか…」

チアキ「…ノーズ以外、誰にも言わなかったけど…
君になら話してもいいかもね…」

チアキはかつてのバンド仲間達の事や、

突然現れたUFOに捕らわれていた事等、

今までの出来事を全て話した。

ノーズ「そんな時だ。Y学園の案内を見たのは…。
そこには書かれていた。
【小社会として子供たちの自由を尊重する】と。
そこは俺とチアキにとって、
親から離れて暮らす事が出来て、
今の人間関係をリセット出来る場所だった。
だから俺達は、死にもの狂いで
Y学園の入学試験に挑んだんだ」

チアキ「ついに…ノーズはスポーツ基準で、
僕は音楽…すなわち芸能基準で、
Y学園への入学を決めた」

ノーズ「しかし、元々歪んでいた俺達に
まともなダチ等出来なかった。
だから俺達は、こんなやり方で
人を従わせてきたんだ」

チアキ「つまり、僕も人生を宇宙人に
台無しにされたんだ。霧隠君と同じさ」

ジンペイ「うぉ～～んっ! 苦労したんだねぇ～!」

ジンペイはチアキ達の話を聞いて大号泣する。

マタロウ「ジンペイ君、悲しくても感動しても
凄い泣くよね…」

コマ「言えてる…」

A「っ……」

Aも声を押し殺して泣いていた…。

フブキ「Aも気持ちが優しいから
そういう話を聞くとついつい泣いてしまうのよね…」

見かねたフブキはAの背中を摩った。

ラント「君が、私と同じ境遇だったとはね…」

チアキ「宇宙人に人生を狂わされた
という点においては、そうかもね…」