#カルナ 楽園 ページ41
「……用がある、と言っていたが要件はなんだ。」
ある一人の細身の男が、知的で高貴そうな女性に話しかけていた。
「あぁ、カルナくん。良く来てくれたね。…実はマスターのバイタルがあまり宜しくないんだ。このカルデアで古参の君にマスターのケアをして貰いたくってね。_____任せられるかい?施しの神様?」
高貴そうな女性がそう問いかけると、細身の男は「オレはそういうのは苦手だ。」とキッパリ切り捨ててしまう。
「君にしか任せられないんだ。」
先程とは打って変わって、真剣な表情で頼み込む女性に渋々細身の男は首を縦に振った。
- - - - - - - -
『………』
ドクターからは「今日は休んでおいて。」と本当に心配した顔をして言われたので休む事にした私はマイルームで一人ベッドの上に丸くなっていた。
別に体調が悪い訳でもないのに、ドクターからもカルデア医療班3人組からも外出禁止令が発動されてしまった。何故なのか。
脱出を試みて自動ドアを開けたら、何とも古典的なダンボールとガムテープで外側から何重にも重ねられていた。私は籠の中の鳥か。
「マスター、何かあったのか。」
何も無い空間に突然声が発せられる。
声の主なんてすぐ分かった。
『カルナ…。霊体化してるなら言ってよもう。』
「言ったら驚かなくなるのか。」
彼から真面目なツッコミが入り、あはは、と力のない自分の笑い声が部屋に響く。
私が話す気力があるのを感じ取ったのか、霊体化を解き人間で目視出来るようになった彼の表情は少し曇って見えた。
『どうしたの?珍しいね、カルナから会いに来るなんてさ。』
彼が私のバイタルについて何か知ってるのか知らないのか分からないが、彼から会いに来るのは確かに珍しかった。
当の本人は、「マスターの命令に従うまでだ。」とかなんとか言いながら全然命令もしてない私のベッドに座る。
『命令なんてしてないよ?』
「そうだな。だが、オレはマスターの身に悪影響のある事ならばたとえマスターの命令であろうと背く。」
そう言って、背中を向けている私の頭を彼は壊れ物を扱うかのように優しく撫でた。
そう言えば、カルナは私と出会った時も頭を撫でてくれたっけ。その時は痛くて『いたいよっ!?』って言ったら慌てて「すまない、まだ慣れていなくてな。」と目をまん丸にして言ってくれた。
それを思い出すと、『ふふっ。』と思い出し笑いをしてしまった。
110人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にょると(プロフ) - 愛里さん» こちらこそリクエストありがとうございました!!またありましたら宜しくお願いします。 (2020年2月26日 23時) (レス) id: ac6d2afe74 (このIDを非表示/違反報告)
愛里(プロフ) - にょるとさん» 孔明先生かっこいいです。ありがとうございました! (2020年2月26日 20時) (レス) id: 95c5af7e07 (このIDを非表示/違反報告)
にょると(プロフ) - えのぐさん» コメントありがとうございます!サーヴァントの表記直したつもりでしたがまた見直してみます!ありがとうございます。アンコールですか了解しました!!ドロ甘で書きますね(握手) (2020年2月16日 2時) (レス) id: ac6d2afe74 (このIDを非表示/違反報告)
えのぐ(プロフ) - それと、リクエストです!初期鯖ですこすこな始皇帝と言いたいところなんですけど多分(きっと)(おそらく)難しいと思うのでアスクレピオス先生アンコールってできるでしょうか…このコメント見れててなおかつ小説を綴る活力があればお願いします!! (2020年2月16日 1時) (レス) id: 6a2a84fe35 (このIDを非表示/違反報告)
えのぐ(プロフ) - 初めまして!!アスクレピオス先生100Lv勢なので(そういうことです)超ヒョッ…(尊死)ってなりました。あと細かいと思うんですけどサーバントではなくサーヴァントだったはず…です。間違ってたらすいません!! (2020年2月16日 1時) (レス) id: 6a2a84fe35 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にょると | 作成日時:2019年8月2日 22時