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*
丸「え、そないな話になったん?」
安「そ〜結局俺が住むところに
Aも一緒に住むことになってん」
大「俺らが寝てる間にそんなになってたんや」
村「だから朝から荷造りしとったん」
横「俺もびっくりしたわ、
ヤスいきなり引越し準備始めた思ったら
Aの荷物やってんもん」
「…」
安「送迎のしやすさと広いお家と
仕事場に近い俺ん家がよかったんやってぇ
あと駐車場代が安いところってぇ」
それだけやない
すばるくんに言われた
ヤスの面倒見てやれって言葉が
そうさせた
…気がする
*
20年前
*
「おい鈴木」
「…はい」
「お前きしょいねん」
「貧乏人、くっせ〜」
「…そないなこと言わんとって」
「近寄んな虫けらぁ」
安「A、帰るで?」
「章ちゃん、」
「は!きしょいわぁこいつの口から
章ちゃんやってぇ」
安「ええやんなぁ?俺らで呼び方決めたんよな?」
「ヤスお前鈴木に関わんなよ、きしょいのうつんで?」
安「Aのええとこお前ら知らんのん?だっせ〜」
そういって彼は私の手を引いて
いじめの闇から救ってくれた
すぐ近くの高校やった章ちゃんは
こうして私のことをよく迎えに来てくれていた
そこから中学は行かなくなった
章ちゃんも仕事が始まってたから
高校には行ったり行かなかったりで
気がつけば、一緒に上京して
気がつけば、一緒に仕事をしていた
女関係はしょうもないらしいけど
闇、絶望、どん底という
魔の三拍子が揃った私の暗黒時代を
綺麗に払拭してくれたのは
まぎれもない、安田章大やった
きっと、これも、本当の章ちゃんの姿で
だからこそ、信頼はあるし
関ジャニ∞のメンバーでも、
末っ子気質の大倉さんは別物とすると
私は章ちゃんの面倒を見ないといけないという責任感はある
すばるくんでさえ、20年前のこの話は知らない
だけど、何か
見透かされているような
私が章ちゃんに恩返ししたいと
どこかで思っていた気持ちを
後押ししてくれたような形になった
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作者名:みくや | 作成日時:2024年3月24日 22時