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安田さんが手を止めてこっちをずっと見てるのは
顔を見なくてもわかる
渋「…キスした」
「…」
渋「もう時効やろ」
「…なんで」
渋「…Aが寝落ちして、しばらく寝顔見とったら
俺の名前を呼んで、泣いてた
寝ながら」
「…うそやろ?」
渋「…って、俺が言うても信じひんやろ」
「…ほんまに?」
隣にいる安田さんが、
私の膝をつついた
安「…スピーカーにして」
渋「せやから、した」
安「A、」
「…大っきらい」
ブツッ
スマホを安田さんに押し付けて、トイレに駆け込んだ
一人になりたかった
なんでこんな時に、家に人がおんねん
「…」グスッ
…コンコン
「…一人にして」
安「…コンビニ行ってくる」
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作者名:みくや | 作成日時:2024年3月24日 22時