20 ページ20
*
回想 続
*
「…本当に寝ちゃいそうやぁ」
渋「…きっと彼氏、もう、さ」
「…」
渋「Aには悪いけど、」
「…」
渋「…Aのこと、大事にできないんちゃう?」
「…」スピー スピー
渋「うそやん」
*
あの日、私は先に寝落ちしたらしく
次の日に目が覚めて
横に渋谷さんの美しい横顔があったときは
いろんな意味で心臓が飛び出そうだった
渋「…はよ」グーッ
伸びをした渋谷さんは
ちゃんと服を着ているし
私も昨日の服のままいた
「…おはよ
ほんまにごめん」
渋「…俺だけやな、」
「…何が?」
渋「お前の寝顔も、」
「…も?」
渋「…なんでもないわ」
*
*
…電話ごしに
ほんまになんてことを
一気にあの頃を思い出してしまった
「あの時」
渋「んあ?」
「寝顔もおれだけ、って言うたんやけど」
渋「…」
渋谷さん、覚えてるん?
「…まだ、なんかあったん?」
69人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みくや | 作成日時:2024年3月24日 22時