将 ページ17
貴方side
次の日。
コネシマは朝練らしく、一人で登校することになった。
空を見上げれば羽を使って飛んでいる人も居る。
それを見れば見るほど、自分が嫌になってくる。
羨ましい。
『はぁー、、足が重い。』
人間だと好奇の視線にさらさせる毎日は、何処と無く生きずらい。
常日頃から何かあった時用に防犯ブザーは持っているが、こんなもので自分の身を守れるなんて考えられない。
せめて、この遺伝子社会で、私が何か出来ることは無いだろうか。
「あっ、、そこのお嬢さん。」
悶々と考えていると、不意に声をかけられた気がした。
誰だろうかと辺りを見回すが、それらしき人はいない。
強いて言えば、木陰で座り込んでいる同じ制服を着た男性位しか、、。
『居た。』
「あっ、、気付いてくれた?」
今は春だが、それにしては厚着だと思う様な格好で座っている男性は、私が気付いたことを知ると、手招きをしてこちらへと誘導する。
何があったのかと、こちらも心配して、そっちへと向かった。
『あの、、何かありましたか?』
「うん。さっき風が吹いた時にな?日傘持ってかれてしもうて、、僕日元出られへんから困ってたんよ。」
顔色の悪いその人は、指を指して、道に置いてある大きな傘を指差した。
『あれを持ってくれば良いんですか?』
「おん。よろしく頼むわ。」
すぐにその傘のところまで行き、開いたままの傘を持って男性の所へと戻る。
『どうぞ。大丈夫そうですか?』
「おん。これで学校行けるわ。ありがとうな。お嬢さん。」
優しく微笑みを浮かべながら、男性は私から傘を受け取った。
その時、脳が急激に動き始めた。
、、なんかこれ、少女漫画見たいな展開じゃね?
「僕大嶋鬱って言いますー。鬱君って呼んでや。あんたええ人やな。」
ほらこれキタコレ!!
鬱さんはそう言うと、立ち上がり、私の前に手を出す。
握手、、って事なのかな?
そう思って何も考えず、ただただ青春が来たと内心喜んでいると、
「あぁ、、やっぱりええ人や。」
そう言ってニヤリと笑った。
続く
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ぱ - 将将爾虜能蕕梁羯譴拒否県になっちゃってます… (10月28日 18時) (レス) @page27 id: 8c6028ae84 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - 設定からストーリー本当に好きです!人外パロ?の学園系.自分はあまり見たことがなかったんですけど好みにドストライクでした!このご時世いろいろあると思いますが更新楽しみに待ってます! (6月16日 15時) (レス) @page1 id: d6f8a4c568 (このIDを非表示/違反報告)
綷撥(プロフ) - ハムぐまさん» ハムぐまさんコメントありがとうございます!rbrはさくらんぼ!この2人の絡みが大好きです。ありがとうございました! (2023年3月12日 20時) (レス) id: 077ab00643 (このIDを非表示/違反報告)
ハムぐま(プロフ) - わぁ、…凄い好みの作品だぁ、…(コメ失です、!)rbrとshaちゃんが絡んでるとこが好きすぎます、…rbrはさくらんぼ、! (2023年3月12日 12時) (レス) id: 324950bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
綷撥(プロフ) - にゃーちゃんさん» にゃーちゃんさんコメントありがとうございます!さてさて、、それは神のみぞ知る事ですからね、、?フフフ (2023年3月12日 11時) (レス) id: 077ab00643 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:俎 | 作成日時:2022年12月23日 20時