43枚目 ページ43
貴方side
「俺は、、Aのためなら何でも出来んねんで?ずっとずっとずっとずっとAのことを想って生きてきてん。こんな所で生きててもAの望むような幸せなんて無いから、、俺はAの為に一緒に死のうとまでしたんやで?Aがいれば俺だって怖くなかったし、苦しくなかった、、。」
「のに、Aはそんな俺の事なんか知らんねん。結局手を差し伸べても振り払って俺以外のところに行くんやん。今までどんな気持ちでその光景を見続けたと思っとるん?好きなのに、大好きなのに、お前はそんなの気にしないで他所に行ってまう。ふざけんなよ。なんで俺ばっかりこんな気持ちにならないといけないんや?、、そんなに悪い事したか?、、してへんよな?おい。聞いてんのかよA。、、おい!!」
顔を真っ赤にして、そう声を張り上げるシャオロン。
シャオロンの本心。
今までの、私に対しての、シャオロンの本音。
「、、もうどうすればええねん。優しくしても、酷くしてもお前は俺の事見てくれへんやんか、、。結局お前にとって俺はただのお友達なんやろ?それ以下でも、それ以上でも無い。ただただそこに存在している人間の一人なんや。Aにとっては、居ても居なくても変わらん、、そんな存在なんやろ?」
感情の混ざり合ったその瞳にはいつしか、涙が現れていた。
報われなかった恋情。
それは、先ほどまで私の中にあった怒りを、忘れさせるほどであった。
シャオロンが歪んでしまったのは、、紛れもなく私のせいだ。
私が、シャオロンをここまで歪ませてしまったのだ。
『、、それでもだよ。』
「、、は?」
『いくら自分の気持ちが報われなかったからって、その相手を巻き込んでまで死にたいとか、私は思わないし、、少なくとも私の知ってるシャオロンは絶対にそんな事しなかった。』
『私の知ってるシャオロンは、多少横暴なところもあったし、どうしようもないような阿保だよ。だけど、どんな事があっても相手の事を最大限考えて物を言ってたし、行動にしてた。相手の嫌がることなんてしなかったし、どんな時でも真っ直ぐで、、。そんなシャオロンだったから、私は一緒にいたんだよ?』
『今のシャオロンは、、私の知ってるシャオロンじゃない、、っ。』
それだけ言うと、自然とあふれ出ていた涙に視界を歪まされた。
その時のシャオロンが、どんな顔をしていたのかは、見えなかった。
ただ、逃げるようにその場から走り去った。それだけだ。
続く
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はゆり - え?皆さん私モテ知っていますか?私すごくその漫画が好きでこの小説で出てきて興奮しました。作者様も私モテのファンだと嬉しいです。(25話) (7月28日 22時) (レス) @page25 id: 647d51317b (このIDを非表示/違反報告)
るーるー。(プロフ) - うお。怖い。これは、、、ホラー?ま、いいや。タイトルからなんかゾクッときてしまいました。展開がとても気になります。更新頑張ってください。 (2023年4月26日 15時) (レス) @page39 id: a2c8966320 (このIDを非表示/違反報告)
綷撥(プロフ) - 大戦犯さん» 解いてます!期限付きなのでどうぞお楽しみください! (2023年3月15日 19時) (レス) id: 077ab00643 (このIDを非表示/違反報告)
大戦犯(プロフ) - パスワードが、パスワードが解かれている!!キェェェェェェェェ(歓喜) (2023年3月15日 14時) (レス) id: 8079df56ee (このIDを非表示/違反報告)
綷撥(プロフ) - ぱんけーきさん» ぱんけーきさんコメントありがとうございます!体の一部ですか?!むしろどこら辺が欲しいのかで話は変わって来ますが、取り敢えずそう言って頂けて、とても嬉しいです。ありがとうございます! (2023年2月2日 19時) (レス) id: 077ab00643 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:俎 | 作成日時:2022年11月26日 11時