爪一枚【d!】

40枚目 ページ40

貴方side



『、、どうして？』


「どうしてって、、むしろAはいつから知ってたん？どこまで、、もしかして全部じゃあらへんよな？」


シャオロンはそう言うと怪訝な顔で聞いてくる。
そんなの、私も知りたいよ。
私がシャオロンに助けを求めた時も、意味わかんない状況に混乱していたのも、私の事を、どんな気持ちで騙してたの？
いろいろ聞きたい事が混雑して、うまく言葉が出ない。
そうなると、反射的に涙も込み上げて来る。
それを必死に堪えながら、シャオロンと話をする。


『、、さぁ？どこまでだと思う？』


泣くな。失望するな。
今はやっと出てきた尻尾を逃してはいけない。
このまま、シャオロンが話して、どうしてこんなことになったのか知る必要がある。
そのためにも、今は泣いちゃダメなんだ。


『シャオロンは、私にどこまで知られてたら面倒かなー、、。試してみる？』


「んー、、今ん所Aにバレてるって事すら知らなかったからなー。どこまで知ってんのやろ。」


そう言うとシャオロンは、顔を近づけ、私の目を真っ直ぐに見つめる。


『、、何してんの。』


「んー、、こうすればAの心見れへんかなーと思ってなー、、。」


『で？見れた？』


「やー見れへんわー。難しいなぁ、、。」


そう言って無邪気に笑うシャオロンが、きもちわるかった。
私は苦しんでるのに、信じてたシャオロンが、、本当はずっとそっち側だったこと知って辛いのに。
なんでそんな普通にできるの？
訳が分からない。吐き気がする。
近づけていた顔を戻し、シャオロンはにこりと笑うと、私の手を掴んだ。


「まーそこんところは、Aが話してくれるだろうからさほど問題ではないんよなー、、。」



『、、は？』



続く

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