17食目。 ページ21
今回頼まれた『おつかい』の中には、表では手に入らないような珍品があった。
この『コンチータ・ワイナリー』の地下から『組合』に行けるため、ときどきこうやって来ていた。
半分顔パスぽくなっている入り口を抜けると、『ブルーノ』がセレナを待っていた。
「久しぶりだな。今日は何だ?」
セレナは食材ーー本当は食用ではないのだがーーの名前を言おうとしたが、めんどくさくなったのかメモごと渡した。
「これをお願いします」
「また変わったものを求めるな、あんたは……薬でも作る気か?」
セレナが渡したメモには、毒や気持ちよくなるようなハーブの名前があったため、そう思われても仕方がない。
そうね、と少し笑って、かわいらしいデザインの包みを取り出した。
『ブルーノ』は商品を持ってきて、それを受けとると包みを渡した。
軽く中身を確認したが、「ちょっとこれは多くないか」と言って、十数枚をつかんで中身を返した。
セレナにも少し多いのは分かってたが、彼女なりの『チップ』といつもお世話になっている『お礼』も入っていたので、「いいのよ」と言って押し付けた。
ブルーノは少し考え、じゃあ…と言う風に渋々貰っていた。
29人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いんく(プロフ) - 桜猫さん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。一ヶ月一冊ペースで進めていくつもりですので、こちらもよろしくお願いします。 (2016年8月5日 19時) (レス) id: 8afac89c30 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫 - こちらも読ませていただきます( ^ω^ ) (2016年8月3日 11時) (レス) id: 3524d9e2e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いんく | 作成日時:2016年8月1日 22時