15食目。 ページ17
屋敷での生活はセレナにとって幸せなものだった。
料理人は一週間もっていい方だったので、いつも屋敷には4人しかいなかったが、こういった静かな生活もいいなと考えていた。
以前はもっと人がいた。
別にそれは嫌なことではない。
また会うであろう赤猫を連れた師との魔術レッスンも楽しかったし、ほぼ毎日やっていたお茶会も楽しかった。
体を狙う主と必ず聞こえる女性の声は含めずに。
その後もなかなか楽しかった。
コンチータの屋敷での生活……つまりここではたまに美味しいものが食べられたし、忙しく走り回るのも嫌いではなかった。
そして今。
魔術だって教えて貰えないし、主が食べているものも我々には『美味しい』ものではない。
それでも、楽しかった。
知り合いがいた。
それだけでセレナは楽しかった。
嬉しかった。
まだ魔導師たちには会えない。
だから、数少ない知り合いに会えるというのはセレナにはとても嬉しいことだった。
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いんく(プロフ) - 桜猫さん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。一ヶ月一冊ペースで進めていくつもりですので、こちらもよろしくお願いします。 (2016年8月5日 19時) (レス) id: 8afac89c30 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫 - こちらも読ませていただきます( ^ω^ ) (2016年8月3日 11時) (レス) id: 3524d9e2e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いんく | 作成日時:2016年8月1日 22時