13食目。 ページ14
セレナは調理室にいた。
バニカが悪食の悪魔と契約したことにより、食べられないようなもの…簡単に言えばゲテモノ料理を好んで食べるようになったからである。
今日のメインはヘビとトカゲのフライ。
ついさっき捕まえてもらったものを調理したので、新鮮である。
いまいちセレナには「ゲテモノ料理」というのがよくわからなかった。
なのでとりあえず、その辺にいる虫とかを調理することにしたのである。
(……できた)
卵に浸してパン粉をつけて油で揚げるだけ。
実に簡単なそれを持っていくことにした。
自分たちも何か食べなければいけないので、魚のフライも一緒に持っていく。
何でもない普通の野菜で作ったスープとサラダを添えて。
「お待たせしました。こちらが本日のメニューです。」
フライとスープ、サラダをテーブルに置けば、バニカは顔を明るくする。
ナイフとフォークとスプーンを渡して、セレナも席についた。
「いただきます」
まずはサラダから。
フォークを野菜に突き刺し、そのまま口に運ぶ。
しゃきしゃきという音が聞こえ、新鮮なのがすぐわかった。
そのあとはスープ。
ただのコンソメスープだが、野菜の甘味が広がる。
そしてフライ………
セレナとしては正直、この料理に満足していた。
自分で作ったため若干の脳内補正はあるかもしれないが、アルテとポロが美味しそうに食べているのを見るに、彼らも満足しているだろう。
しかし……問題はバニカだ。
彼女はフライ…ではなく、サラダとスープに不満を持っているようだった。
「美味しいけど………何かが違う」
フライは美味しそうに食べていた。
だがスープやサラダは、なにか足りなそうに首を捻っている。
やはり、普通の食べ物では駄目なのだ。
そう思ったセレナは、思いきって彼女に提案することにした。
「バニカ様。私ではなく…コックを雇いませんか？私には、これ以上のものはできません。」
バニカは少し悩んでこう答えた。
「……そうね。確かに私には…この料理じゃ足りないから。」
数日後、この屋敷にコックが現れた。
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いんく(プロフ) - 桜猫さん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。一ヶ月一冊ペースで進めていくつもりですので、こちらもよろしくお願いします。 (2016年8月5日 19時) (
レス) id: 8afac89c30 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫 - こちらも読ませていただきます( ^ω^ ) (2016年8月3日 11時) (レス) id: 3524d9e2e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いんく | 作成日時：2016年8月1日 22時
