身長差0の甘酸っぱいもう一つの恋の話

#15 ページ15

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司会「それでも続けたのは…」

「やっぱり楽しかった笑 コートを見るだけで、気持ちが昂るのが分かって」




初めて聞いた、彼女の本音

涙を溜めた彼女をカメラが映してるのに気づいて、チームスタッフにティッシュを貰う

それを少し畳んで彼女に渡した


「…あ、ありがとう」


…こうやって、当たり前にお礼をいえる貴方が大好きだった



司会「石川選手が海外を目指すきっかけになった事って何かありますか？」


石川「自分が海外いいな、と思ったのは初瀬選手のロシア移籍後の全日本の試合を見て、ですかね」


司会「そうなんですか？」


石川「自分妹が居て、妹が初瀬選手のプレイをよく参考にしているんですけど

移籍前もまぁ凄かったんですけど、ロシアに行ってからは全然違っていて。
こんなに変わるなら自分もチャレンジしたいなって思ったのがきっかけですね」


司会「変わったと思ったのは、具体的にどんな所ですか？」


「リベロとして復帰して試合に出ていたんですけど、かなり綺麗にAパスが返っていたりして。
その後スパイカーとしてでも試合に出てたんですけど、プレイの幅が違いましたね
どんなにマークされても必ず決めきったりする場面を何度も見たりして凄いなぁって」


司会「初瀬選手、そう聞いていかがですか？」


「嬉しいです、凄く…。自分をきっかけに、ほかの選手が海外を考えてくれるって中々ないことなので」







石川「…大丈夫？」

「んっ？」

石川「いや、涙流してたから」

「…なんか思い出したの笑 辛かったなぁって」

石川「…Aが泣いてるのを見ると、俺も辛いよ」

「祐希くんは優しいもんね」

石川「Aは特別ね。…なんかあったら相談して？おれ絶対に力になるから」

「ありがとう笑」




…やっぱり、大好きだと思った





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