第86話 後日談6 ページ37
彼の質問にスパンと回答しても、一行に離れない手。
あ「あの、離してもらえませんかね?」
鶴「へ?……っあぁすまんすまん」
一瞬間抜けた声を零した奴に胡乱げな視線を送れば、ぱっと手を離してくれた。その事に少しばかり驚きを覚えた。
こいつ、初めて反抗する事なく素直に聞いたなオイ。
あ「では」
鶴「今から短刀の所に行くのかい?丘の所にいるから、道案内を、」
あ「わかりますので大丈、」
鶴「監視をしてやろう!君を疑っている刀剣はごろごろいるからなぁ、何をしでかすかわからないから、監視してやる」
あ「……貴方出陣ですよね?もうすぐ出発なのでは?」
鶴「なに、君は短刀達の所へ言って留守番を頼むと言いに行くつもりなんだろ?」
待て、なに言ってんだこいつ。
あ「言っている意味が、」
鶴「君も出陣しに……じゃなく荷物になりに行くんだろう?それに隊長は俺だしな、荷物ながらも隊員が遅れないように見ておく必要がだな」
あ「いやいや、出陣しませんけど?」
鶴「……は?」
何をとぼけたこと抜かしてるんだこの白太刀は。
あ「私は審神者からの命令か、短刀含む出陣のみ行動します。以外はしてませんけど?」
鶴「なんっ、聞いてないぞ!」
あ「そもそも私が出陣にオールで参加しなければならない、なんて約束も規約もありませんからね。行きたい時に行く、何か文句でも?」
どうやら、毎回の出陣に参加しているから今回のも参加すると思っていたんだろう。
何も言えずにぎりっと歯を噛み締め悔しげな顔をしている。
鶴「そうじゃ……なくて、だな、」
薬「見習い!」
ポツリポツリと言葉を言い始めた時に、タイミングよくイケショタならぬ薬研がやってきた。
駆け寄ってくる姿に思わず顔が綻び、瞬時に白太刀から殺気が溢れ出たが知らんふり。
あ「薬研、どうしました?」
薬「兄弟達んとこに行くんだろ?付き添いに来た」
鶴「なっ……、」
にっと笑い、俺は見習いの守り刀だからな、なんて決め台詞をかましさらっと促す様に手を握られる。
ん"ん"っ、かっこいいなコノヤロウ。
薬「てな訳だ、旦那は早く中庭に行った方がいいんじゃないか?」
鶴「薬研……」
愉しげに笑みを浮かべ何やら挑発的な薬研に対し、苛つきを隠せない白太刀。
私だけ分からない何かが飛び交っているのだろうか?ともあれ、短刀達と遊ぶ約束をしている為行かないと。
一つお辞儀して薬研と共に丘へと目指した。
白太刀のことはわからない。
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十六夜 - えぇ、鶴丸落ちになりそうなんですが(汗)わたしは、三日月推しです!!! (2018年5月17日 3時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きは、まだでしょうか?早く続きが読みたいです!! (2018年3月30日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うぉぉぉ!!!すごく面白いです!!!今後の展開も楽しみです! (2018年3月6日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
白紫乃(プロフ) - とっても好きなお話です!更新お待ちしております! (2018年2月21日 20時) (レス) id: 43803e668e (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - 鶴丸は、夢主が好きなんですね。でも、私としては三日月落ちがいいです!!三日月、大好きです! (2018年1月14日 15時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミコ | 作成日時:2017年8月28日 12時