第84話 後日談4 ページ35
あ「許しませんよ」
主「……そう、ですよね……」
あ「今は、ですが」
付け足した言葉に緩々と顔を上げ、泣き腫らしたぬれた瞳が私を見つめる。その表情は幼子がきょとんとした顔に似ている。
あ「貴女は今まで赦されざる事をしてきた。現世でやらかせば其れこそ豚箱行きのもの。けれど、貴女が改正しようとする志が見えて、一歩ずつでも前に進んでいるのならば、その時は許します」
小さくにこりと微笑みを向ければ、ぶわりと涙が溢れ出しぽろぽろと泣きながらも強い頷きが数回返ってきた。
よしよしと泣く麗華をあやす様に背を撫でつつ、此処へと来た本来の目的を必死に思い出そうとしていた。
あ「えーと、泣き止んでくれます？」
主「ぐすっ……」
あんまり泣かれるとガチ勢にまた殺されそうになるからな、特にあの白太刀クソ野郎に。
漸く落ち着きを取り戻してきた麗華は、袖でごしごしと目をこすり大丈夫と一言言葉を紡いだ。
あ「実は話があって此処にきたわけなんですが」
主「お話、ですか？」
あ「はい、混乱……にはならないと思いますが、念のため此処の主たる貴女にだけ伝えておこうかと。こんのすけも呼んでいただけますか」
私の短い言葉だけで何となく察しがついたのか、僅かに俯くもこくりと頷きこんのすけを呼んでもらった。
こ「おやおや見習い様、お話とは何でしょう？」
あ「この事は刀剣男士達には内緒にしていて下さい」
主「分かりました。……特に和泉守や三日月などには注意する必要がありますね」
いや、何故にジジイの名前が上がるのだろうか。
思わず真顔になるも、ふるふると顔を横に振り麗華とこんのすけを見る。
あ「此処に来たのはあくまで、此処がブラックか否かの判断のために遣わされた。その判断もこの間の演練で終わりとなりました」
判定はブラックではあったものの、改善の余地ありとの事で本丸の解体や刀剣男士の刀解や譲渡などは免れたのだ。
そして、言い渡されたのが任務終了の言葉である。
役『突然消えるのは審神者の混乱を招く恐れがある。それに貴女はしつこ過ぎるほど一部の刀剣男士供に好かれている。神隠しの危険性もありますから、滞在は残り七日とします』
そう榊に言われていた、だから審神者には伝える必要がある。
あ「任務は終了したので私は七日後、此処を去ります」
その瞬間、ガタンッと大きな物音がした。
ばっと振り返れば、大きく目を見開いた大倶利伽羅が入り口に突っ立っていた。
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十六夜 - えぇ、鶴丸落ちになりそうなんですが(汗)わたしは、三日月推しです！！！ (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きは、まだでしょうか？早く続きが読みたいです！！ (2018年3月30日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うぉぉぉ！！！すごく面白いです！！！今後の展開も楽しみです！ (2018年3月6日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
白紫乃(プロフ) - とっても好きなお話です！更新お待ちしております！ (2018年2月21日 20時) (レス) id: 43803e668e (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - 鶴丸は、夢主が好きなんですね。でも、私としては三日月落ちがいいです！！三日月、大好きです！ (2018年1月14日 15時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミコ | 作成日時：2017年8月28日 12時
