第52話 助ける ページ3
茂みにひっそりと2体敵が隠れていたらしい。
隠密に向いてるぜ敵さんお二方、なんて冗談も言っていられないくらいにヤバい。
いくら刀剣男士とはいえ、人の身で瞬発的に飛んだりすることもできない。鶴なら飛べと出かけた文句を飲み込み、頭で考えるよりも身体が反応する。
兼さん刀剣男士を振り払ってあの憎たらしい白の刀を助けに行こうと走り出した。
しかし、ガシッと腕を強く掴まれ引き止められた。
あ「離してください！」
兼「馬鹿言え！あんたが飛び込んだところで死ぬだけだ‼」
あ「助けにっ、離してくださいって‼」
兼「駄目だって言ってんだろうが‼‼」
怒鳴り声を上げられキッと彼を見遣る。
怒りながらも彼なりに焦りがあるのが見てわかった。
あ「見殺しになんか、私にはできません！」
兼「アンタ頑固だな‼‼いいかよく聞け！あんたは人間だ！俺たちとは作りも何もかも違う‼‼あの濁流に飲み込まれりゃあんたも助からねぇ‼」
あ「どうなってもいい！」
兼「なっ、」
あ「見殺しにできるか、これ以上何も奪わせない‼最後の最後まで、仲間を諦めたりなんかしない‼‼それが私の信念だ‼‼」
兼「っ……、あんた….、」
さっきの怒気は何処へ、愕然とした表情になった彼の掴む手の力が緩んだ。このチャンスは逃さん‼‼
ほんとごめんなさいと心の中で謝りながら、思いっきり彼を光忠へと蹴り突き飛ばしては私は崖へと走りる。
燭「わっ、っ見習いさん⁉」
長「なっ、⁉何を‼‼」
三「っ、いかん！」
三日月さんが走って飛び込もうとする私の手を掴もうとした。しかしさっと手を動かし、彼の手を逃れた。
三「見習いっ‼‼」
あ「大丈夫ですから、」
せめて安心する様にと微笑めば、美しい彼の顔が焦りと絶望の色を見せていた。
……珍しい顔を見たな、なんてのんきに思いながら、私は濁流に呑まれた。
この川、怨念塗れで酷く身体が痛い。
早く見つけないと、彼の身が本格的に危ない。
まだ気配がある、彼の霊圧も感じ取れる。
たとえ彼が折れているとしても、その刀を持って帰る。彼を、本丸に連れて帰る‼‼
どこだ、何処にいる⁉
あ「っ、ぼごっ…、」
息が苦しい。
身体が軋む、濁流と怨念に抗いながら白を探す。
すると流れる事なく落ちていく白の姿を見つけた。
よく見れば、彼の体に念の触手が絡み付いている。
今助けますから、鶴丸国永様……いや、
鶴丸、国永‼‼
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十六夜 - えぇ、鶴丸落ちになりそうなんですが(汗)わたしは、三日月推しです！！！ (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きは、まだでしょうか？早く続きが読みたいです！！ (2018年3月30日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うぉぉぉ！！！すごく面白いです！！！今後の展開も楽しみです！ (2018年3月6日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
白紫乃(プロフ) - とっても好きなお話です！更新お待ちしております！ (2018年2月21日 20時) (レス) id: 43803e668e (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - 鶴丸は、夢主が好きなんですね。でも、私としては三日月落ちがいいです！！三日月、大好きです！ (2018年1月14日 15時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミコ | 作成日時：2017年8月28日 12時
