第69話 いっちょやってやろうじゃないか ページ20
和泉守が私の斬魄刀二本を片手で格好良く受け止めたのをしっかりと見届け前を向いた直後。
兼「っ、おっも……」
なんとも間抜けな声を聞き思わずずっこけた。
え、重い?顔面美麗集団のくせぶんぶん刀振り回している奴らが重いだと?
まぁ、波長が合わない限り扱い難い代物だからね、あれ。しかも私の斬魄刀は特殊中の特殊だから、尚更か。
開き直って改めて敵と向かい合えば、敵審神者ちゃんが心配そうに見ていた。
敵審「あの、大丈夫ですか?」
あ「大丈夫ですよ」
極度の心配性の審神者ちゃんなのだろう、おろおろとしている姿はまるで子リス。因みに審神者ちゃんは見た目二十歳前後の小柄の女の子。
困ってたら見る側がほっとけない、そういうタイプの可愛い女の子。
敵三「用意は出来たか?」
あ「大丈夫ですよ」
すらりと和泉守兼定を抜刀し、構えながら意識を集中させる。そう、彼と波長を合わせるために。
彼自身の力を大いに発揮するために。
敵もすらりと抜刀し突撃体制に入った。
見た事のない衣装の短刀にやや嫌な予感が募るものの、それよりも遥かに大暴れ出来ることに身体が歓喜している。
あ「さぁて、いっちょやってやろうじゃねぇか‼」
私のその気合い入れの一言が合図だったのだろう、双方同時に動き出した。
どいつから先に殺って……ごほん、やってやろうかと思っていたすぐ矢先のこと。前方から投石と銃弾が飛んできた。
あ「ちっ、」
急ブレーキをかけ止まり、金属音を立てながら飛んできたそれらを弾き斬り落とす。
それだけのことでも会場は大いに盛り上がっていた。然し、私を応援する奴らは一人もいない。
あ「それぐらいが、丁度いい!」
素晴らしく速い、いや、速すぎる速度で私に迫り刃を振るったのは短刀の前田藤四郎。
敵前「いきますよ!」
あ「やってみな」
キンキンッ、と鋭い刃が擦れ合う音が響き渡る。
短刀さながら小回りが利く為、直ぐに次の攻撃に移れる点がある。然し此方は打刀、短刀より小回りが利かない……が、クソくらえと言わんばかりに数多の戦場に立ち闘ってきた死神としての経験がそれをカバーする。
あ「はい、邪魔」
敵前「くっ‼」
敵五「虎さん!」
ホームランを打つように刀の棟で前田を飛ばせば、五虎退が虎を呼びつつ斬りかかってきた。
子虎ちゃんごめん、小動物には手は出したくないんだけど痛くない程度に蹴り飛ばすね。
五虎退の刃を弾き、次に襲い掛かる可愛い子虎集団に身を構えた。
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十六夜 - えぇ、鶴丸落ちになりそうなんですが(汗)わたしは、三日月推しです!!! (2018年5月17日 3時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きは、まだでしょうか?早く続きが読みたいです!! (2018年3月30日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うぉぉぉ!!!すごく面白いです!!!今後の展開も楽しみです! (2018年3月6日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
白紫乃(プロフ) - とっても好きなお話です!更新お待ちしております! (2018年2月21日 20時) (レス) id: 43803e668e (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - 鶴丸は、夢主が好きなんですね。でも、私としては三日月落ちがいいです!!三日月、大好きです! (2018年1月14日 15時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミコ | 作成日時:2017年8月28日 12時