第66話 とある男の災難 ページ17
相手方の乱にクソ可愛く強請られ、蓮というイケメン風審神者と連絡先を交換した。
いや、あの天使のお強請りは断れないよ、うん。
始めに声をかけられた時、ナンパ野郎とか思っちゃってすみません。心の中で呟く。
ふと時間を見れば後十五分で第1試合の演練が開始される。見習い風情が遅刻なんて無様な事は避けたい。みんな、行動は常に五分前行動は必ずする事‼
……誰に言ってんだ私。
あ「では、何かあれば連絡下さい」
審「あ、あの待って下さいっ!」
頭を下げて戻ろうとした矢先に、パシッと手を握られた。……何事?
彼を見れば若干顔を赤くさせ、握る手が微かに震えていた。あの?嫌なら離して下さい?
審「じ、実はエントリーはしてないんですけど、俺も演練に用があってですね!そこまで一緒に行きましょう」
乱「僕ももう少しお姉さんといたいなー」
あ「あ、行き先が同じだったんですね!私初めて来たもので、一度で道をおぼえられなかったんです。助かりました!」
これは恥ずかしながら本当の話。
コーヒーを買いながら、ガン見刀剣男士にでも付いてきて貰えば良かったな、とか思うほど道を忘れていた。
この人達なんか良い人かもしれない、審神者に関しては要注意だが。
この審神者、人にしては霊圧が高すぎる。下手すれば私が抑えている霊圧を感知されてしまう……それか、もうすでにされてしまったかどうか。
とにかく親切な方に変わりはなく、良い人に会えて良きかな良きかなと思っていたその時だ。
ぽん、と肩に手を置かれ誰だろうかと振り向こうとした瞬間、慣れた殺気を感じた。
鶴「こんな所で何をしている?」
あ「鶴丸様、あの、」
鶴「君に聞いていない、聞いてるのはこの男だ」
声が低くなり一気に殺意が鋭くなった。
あ、後でそれが私に刺す行為としてやってくるわけだな。乱が青ざめてるから殺気やめろ。
審「俺は先程まで立ち話を、彼女と演練場へ向かおうとしていました」
鶴「ほう?なら彼女の手をわざわざ握らなくても良いんじゃあないか?」
審「すみません、呼び止めようとつい、」
鶴「どうでも良い、離せ」
ドスの効いた声色に思わず訝しげに白太刀を見る。
手をやんわりと離され、代わりと言わんばかりに彼が私の手を取り握られた。
然し白太刀は私の視線に気付きながら身を翻し、しっかりと握られたままスタスタと演練場へ足を進める。
何を怒ってるのか不明だが、あの彼にはマジでごめんなさいと心から大いに謝罪した。
第67話 演練開始で見習いピンチ?→←第65話 とある審神者の話(男審神者)
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十六夜 - えぇ、鶴丸落ちになりそうなんですが(汗)わたしは、三日月推しです!!! (2018年5月17日 3時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きは、まだでしょうか?早く続きが読みたいです!! (2018年3月30日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うぉぉぉ!!!すごく面白いです!!!今後の展開も楽しみです! (2018年3月6日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
白紫乃(プロフ) - とっても好きなお話です!更新お待ちしております! (2018年2月21日 20時) (レス) id: 43803e668e (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - 鶴丸は、夢主が好きなんですね。でも、私としては三日月落ちがいいです!!三日月、大好きです! (2018年1月14日 15時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミコ | 作成日時:2017年8月28日 12時