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中堂Side
雪が降る葬儀場では、参列者の騒がしい叫び声が冷えた空気によく響く。
俺はその声になど気にもせず
ただ灰色を塗り広げたような空を見上げる。
「…何で止めなかったんですか」
いつのまにか、三澄がしがみつくように俺の腕を掴んでいた。
視線を落とすと、服には犯人のものであろう血が滲んでいる。
俺が答える前に、三澄が口を開く。
「Aが犯人を庇って、鈴木さんに刺されました。今救急車で搬送されてます」
それを聞いた瞬間、息を飲んだ。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿
走ったせいで上がる呼吸を整え
病室の扉を開ける。
俺と三澄達が着く頃にはもう手術は終わっていて、ベッドに静かに眠るそいつを見た時
納体袋に入っていた夕希子の姿が
フラッシュバックし、思わず額を押さえる。
今では、それがあの頃からの癖となっている。
夕希子の瞳は、何も映していなかった。
あの空虚な瞳が今でも忘れられない。
…あんな思いは、もう二度とごめんだ。
そう思いながらベッドに横たわるそいつの手を柔く握る。
その細く白い指からは、しっかりした
温かさを感じる。
遅れて入ってきた神倉さんは、
医者から話を聞いてきたらしい。
「麻酔が切れるまで、あと少しかかるそうです」
「…じゃあ私達、ちょっと外に出てようか」
三澄が何かを察したように、久部と東海林を連れて病室の外に出て行く。
そして2人取り残された空間で、脈拍を測る機械音だけが聞こえる。
俺はベッドの傍らに膝をつき、
両手で右手を包み込む。
「…早く起きてくれ、頼む……」
半ば祈るように呟くが、静かな病室では
俺の声など虚しく消える。
しかし、両手に感じる温かさが
こいつが生きているという事を証明していた。
それを確かめるように、強く握り直す。
力のない手をすくい上げ、細い指先に
キスを落とした事は、俺以外知らなくていい。
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青龍 葵(プロフ) - 母親を殺した真犯人は誰なのか…今後の展開、中堂さんと恋人同士になった２人に甘い部分があるのか？とか思いながら更新が待ち遠しいです！ (2018年3月20日 6時) (
レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
Soll(ソル)(プロフ) - 青龍 葵さん» もう最終回ですね〜終わってしまうのが辛い！小説の方もこれから急展開を迎えますので2人の行く末を見守って頂けたらと思います (2018年3月16日 21時) (レス) id: 55764b7fd6 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - いよいよ今日でドラマ最終回！結末がどうなるのか気になりますが小説の最後（完結）も気になります。完結まで、まだまだ先かと思いますが無理のない更新で頑張って下さい！ (2018年3月16日 17時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
Soll(ソル)(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます。知識の浅い素人の書く文章ですので、これからもそういった点が出てくると思いますが、少しでも楽しんで頂けるよう努力していきます (2018年3月15日 7時) (レス) id: 55764b7fd6 (このIDを非表示/違反報告)
まる - いつも楽しませて頂いてます！差し出がましいことを申しますが、細菌とウイルスは別物です！気にしないで読むつもりだったのですがどうしても気になってしまいコメントしました (2018年3月15日 2時) (レス) id: 8a313f8dce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Soll(ソル) | 作者ホームページ：http://ulog.u.nosv.org/home
作成日時：2018年2月18日 19時
