【中堂系】甘く檸檬のようなキスをして２

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結局、毛利さんと向島さんをラボに呼び、東海林さんのイヤーカフと端末を見せた。



「細川さん、権田原さんが同じものを付けていました。死因の手がかりになると思います」


「入手出来るかな…」と毛利さんは首をひねる。




向島さんが、睡眠薬の検査結果を見せて

「カプセルから睡眠薬が検出されました。権田原は過去に2度同じ手口で、女性をホテルへ連れ込んでいます。

しかし、今回同様女性の体内から睡眠薬は検出されず、細川が合意の上だったと証言し、女性の泣き寝入りで終わってます」



と、報告する。



毛利さんの話によると、権田原さんはホテルの部屋をあらかじめ予約していたらしく、計画的なのは明らかなのに…




「その被害者2人のどちらかが、権田原を恨んで殺害した」


三澄先生は不思議そうな顔をする。



「珍しいですね。毛利さんが他殺を前提に話すなんて」


「この事件、本庁の担当になりましたから」



毛利さんはそう淡々と言うが、相当大ごとな事件になっていると知り、息を飲む。


「明日本庁の人間がこちらに来ますから、東海林さんとAさんは話を聞かせて欲しいと…」



「え、これ以上話すことないんですけど！」

「そうですよ！」



2人で毛利さんに反抗するも、「私に言われましても」と言い返されてしまう。


…やっぱり行かなければ良かったと、今更後悔が募る。






翌日、権田原さんの解剖結果を聞きに、私の前に勤めていた坂本さんの医大へ、行っていた三澄先生と、久部くんからラボへ連絡が入る。



電話を取った所長が、真剣な顔つきで私と東海林さんの方へ向き直る。




「権田原さんは、毒を盛られ呼吸筋を麻痺させられた、毒殺だと言われているそうでその容疑者が、権田原さんと一緒にいたお二人だと…」



「…え、私達！？」



私と東海林さんはお互いに顔を見合わせる。

オフィスのソファに腰掛けていた中堂先生が、
「話を聞きに来たんじゃないな。任意で引っ張る気だ」と、眉をひそめる。




「もうラボ内に、ニ課の人がいらっしゃっているそうで…！」


「嘘！？どうすればいいの！？」

「私達逮捕されちゃうの！？」


2人でわたわたと慌てている内に、4階のエレベーターから、スーツに身をまとうニ課の人が降りてくる。



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