第三十八話 狐を追いかけたら不思議な国に辿り着くのはお決まりよ ページ39
『良かった』
するとその狐は喜んでいるのか私の周りをゆっくりだがまわる。
『はは…元気になったみたいだ』
今度は私の先を歩いてこちらを見る。
『?』
一声鳴く。着いてこいってやつかな。
後をついていくとゆっくり狐も歩き始めた。そしてどんどん神社から外れ木々の奥へ。
これ、大丈夫か?まさか遭難とかしないよね??
『……あれ?』
さっきまで木々だったのに気付けば竹藪に変わっていた。そして目の先には鳥居がいくつも並び道が出来ていた。わかりやすく言えばあのー、京都の千本鳥居みたいな感じね?
その鳥居の中にあの狐はいた。
私は分かっていた、ここはもう人の来るところではないと。でも嫌な気配がしない私は着いていくことにした。
『!』
鳥居の中を歩き続けた時、いきなり視界が眩しくなり目を閉じる。だが目を開けた瞬間、見たこともない景色に圧倒された。
『…ススキ畑だ』
一面に広がるススキ。それを夕日のオレンジ色が照らしススキが輝いていた。
『綺麗…』
ん?そういえばあの狐さんはどこに…?
?「何をしているのですか」
『!!??』
今心臓が口から飛び出た気がするんだけど!!!
誰かに話しかけるとは思ってなかったのとまさかの気配にびびり飛び跳ねる。
?「何をしているのかと聞いているんです」
『えっと…』
後ろをゆっくり振り返ると白髪を風になびかせ朱目をした三条の太刀。小狐丸がいた。目を細め睨んでいる。
小狐丸「答えによっては…」
太刀をちらつかせた小狐丸。
『わ、私はその!狐さんの後についてきたんです!!』
小狐丸「狐…?」
明らかに疑った顔で見てくる。だろうね!!殺気は感じないことが救いだけどこれ本丸だったら絶対斬りかかってくる顔だよ!!
するとさっきの狐さんが走ってきた!ほら!嘘じゃないです!!
狐は小狐丸と私の周り走る。
小狐丸「貴方が連れてきたのですか?」
狐は私の隣に座って一声鳴いた。
小狐丸「…そうですか。怪我を。…わかりました。嘘ではなかったようですね」
『は、はい』
小狐丸「疑って申し訳ございません」
しっかりと小狐丸は頭を下げて謝る。本丸の殺気しかない小狐丸とは違って。この時の小狐丸は…
小狐丸「そして、助けて頂きありがとうございます」
『あ、いえ』
小狐丸「人間は嫌いですが、恩はしっかり返します。今後あなたの命は従うとしましょう」
『はい。ありがとうございます』
小狐丸「ですが勘違いはしないように」
殺気はないのに圧力が…
第三十九話 お狐様→←第三十七話 山にある階段って急なくせに小さいからちょっと怖いよね
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稲森(プロフ) - 時雨さん» 初めまして!コメント、誤字の報告ありがとうございます!ご親切に押してくださって嬉しいです。こんな感じで誤字も多いかと思いますがこれからもよろしくお願いします! (2020年6月4日 14時) (レス) id: 17ab3ec999 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 夢主の性格が好きです(≧∇≦) (2020年6月4日 0時) (レス) id: a4f27d0bac (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 誤字らしきものを見つけましたのでお知らせしておきますね(*^^*)第13話の最後の行で、「短期は損気」と書かれておりますが「短気」の間違いだと思います(*^_^*) (2020年6月4日 0時) (レス) id: a4f27d0bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:稲森 | 作成日時:2020年5月28日 11時