君が私の名を呼ぶから (ページ43)

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四十弐ページ43

二学期が始まり仕事の為安倍と芦屋はモノノケ庵を呼んだ

モノノケ庵の扉を開けた安倍はすぐに閉める

安倍「チ…なんかいた」
芦屋「…。(また立法さんかな？)」

モノノケ庵に入ると立法とコウラ、シズクがお酒を飲んでいた

立法「やぁお帰り」
芦屋「こんにちは立法さん、コウラさん、シズクちゃん」
安倍「なんで居んだよ」

立法「ん？それはねぇ～
イツキ私に妖怪が見える女の子の事言わなかったでしょう？その子に会いに来たんだ」

安倍「あぁ゛？なんで立法がその事知っ……[バッ]
モノノケ庵お前だな」

モノノケ庵はわかりやすく惚けている

安倍は深いため息を吐きだからどうしたという顔で立法を見つめる

立法「会わせておくれ」

安倍「会ってどうすんだよ
奉公人の話なら既に断られてんぞ」

そう、安倍は既にAに奉公人の勧誘をしたが断られていた

立法「いや、ただ興味があるだけだよ
どこまで見えているのかとか、どんな可愛い女の子なのかとか」

芦屋「(最後が本音だろうな)」

安倍「最後のが本音だろうが、この色魔！断る」

キッパリ断りを入れるが立法は笑顔で命令だと言う

安倍「(友人帳の事コイツらにバレたらまずいよな…)
すまない立法それだけは無理だ、あっちにも用事があるだろうし」

立法「なら賭けをしよう」

笑顔で微笑む立法に安倍と芦屋は嫌な予感しかしなかった

一方Aは藤原家に急ぎ足で帰ってきた

玄関を開ける前に息を整え入る
すぐに塔子が出迎えてくれた

塔子「まぁまぁAちゃんどうしたの！？ビショビショじゃない」

『…急に降ってきたもので、先にお風呂頂いても良いですか？』

塔子「もちろんよ！風邪でも引いたら大変！ちゃんと温まってくるのよ」

部屋に荷物を取りに行くAを見送りながら疑問を覚える

塔子「あら？雨なんて降ってたかしら」