拾伍 ページ16
午前10時
店の手伝いをしていた芦屋はポケットの携帯が鳴っている事に気がつく
ディスプレイを見ると安倍と表示してあった
慌てて店の奥に入り電話を取る
芦屋「はい、芦屋です
どうなさいました？」
安倍「昨日の少女覚えてるか？」
昨日のとは夏目Aの事であろう
流石に昨日の今日で忘れたりはしない
芦屋「はい、覚えてますけど…」
安倍「今日12時、アイツの家に礼に行くが、お前どうする？」
芦屋「え！会えるんですか！
行きます行きます！」
安倍「じゃ、12時なったら玄関から入れ
じゃぁな」
一方的に電話を終了され、若干苛立つが
これから会える少女に胸を躍らせていた
芦屋「母さーん、これから出て来てもいいかな？
友達に会いに行く事になったんだ」
母に了承を得て芦屋は足軽に店を出る
芦屋「美味しいケーキでも差し入れしよう！」
12時になり玄関からモノノケ庵に入る
やや寝不足なのか、目の下に隈ができている安倍がこちらを向く
目線をモノノケ庵の掛け軸に戻したが、すぐに芦屋の方に振り返った
安倍「何持ってんだお前！」
芦屋の手にはケーキの入った箱と
綺麗に装飾され籠に入ったブーケのような物を握っていた
芦屋「母が友達に会うなら持って行けって、待たされました
大丈夫です！オアシスに刺さってるので簡単には枯れません！」
安倍「いや、そーゆー問題じゃねぇよ！
はぁ…まぁいい、モノノケ庵アイツの部屋に繋げてくれ」
ガタガタと言う音と共に障子が現れる
安倍は立ち上がり軽くノックをするが返事はない
しかし、部屋からは妖怪の気配がしたため慌てて部屋を開ける
芦屋「ちょ！安倍さん！女の子の部屋ですよ！」
芦屋が慌てて止めるが遅し
部屋は開かれAは妖に名前を返している最中だった
『＿＿モロハ…名を返そう
受けてくれ』
淡く青い光が部屋を包む
名を返したAはそのまま横に倒れてしまった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
、 - オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年8月7日 22時) (
レス) id: 7cb5057192 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シェリー | 作成日時：2018年8月7日 22時
