硝子の靴はいらない ページ39
菖蒲side
「携帯、鳴ってるわよ」
こちらを見ずに双眼鏡を覗くベルモット。
何も返さずに携帯を確認すれば、Aからのお願いメール。
クレーン移動しといてって、アイツ、自分で乗る気?
そんなの許すわけないのに馬鹿だなぁ、とため息をついて携帯を伏せる。
「キュラソーの様子はどうです?」
退屈だとアピールするように手元のコーヒーを啜れば、ベルモットも不機嫌そうにコーヒーを啜る。
あぁ、察しているかもしれないけれど、ジンと仲がいいという事は僕とベルモットは仲が良くないって事だ。
仕事において一定の信頼はあるけど、別にバーボンのように弱みをつかんてるわけではないし、取引をしてるわけでもない。
いや、1つだけあるにはあるんだけど。それはまぁ置いておこう。
「どうやら記憶が戻ってないフリをしていたようね。丁度今、公安を一人沈めた所よ」
「へぇ、流石はキュラソー……ほら、噂をすれば」
ベルモットの携帯が震える。
まさかと思ったのかすぐに電話を取る様子を見て、僕は静かに席を立った。
「何処へ行くの」
「カボチャの馬車が来るには魔法使いが必要でしょ?」
そう笑って返すとベルモットは何も言わずキュラソーとの電話に戻る。
まぁわざわざ止めるような人ではないか。
了承と受け取ってレストランを後にした。
向かう先は観覧車。
いや、正確には観覧車の近く、海のそば。
キュラソーが沈むのをちゃんと確認しなきゃ、何もできないし。
少しの罪悪感を抱いて歩くスピードを速める。
数歩歩いた辺りで辺りは闇に包まれた。
作戦開始だ。
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白菜(プロフ) - まいさん» もったいないお言葉感謝いたします…!更新の目処がたちましたのでまた徐々に更新していく所存でございます!まだ少しの興味がありましたら見ていただけると幸いです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 世恋さん» ひぇ、更新してなくて誠に申し訳ない限りです。また更新再開していく予定ですのでのんびりお待ちしていただけると嬉しいです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とても面白くて続きが気になります。また更新されるのを楽しみに待ってます(^^) (2019年8月4日 23時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)
世恋(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください!! (2019年5月21日 10時) (レス) id: 2be61dc08d (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 杏さん» 閲覧有難うございます!文才なんて本当に無いんですが、皆さんにも出来るだけ雰囲気が伝えられるように頑張って書いていますので誉めてもらえて本当に嬉しいです!あむぬいばかりが転売されてる現状がとても悲しいですね… これからもこの作品を宜しくお願い致します! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
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