組織の探り屋さん 3 ページ20
気まずい。
そう、今めっちゃ気まずいのだ。
何故なら、料理を運んできた安室さんがニコニコしたままテーブルのそばに待機し続けているから。
しかも事あるごとに質問を投げ掛けてくる。
「お二人はとても仲が宜しいようですが、どういった関係で?」
「ただのお隣さんですけど」
知らなかった事実に顔がこわばった。
え、隣って菖蒲の家だったのか。
言われてみれば、電話されてからものの数分でチャイムをならしてたし言われてみれば納得だ。
なんて一人で悩む私を診て、安室さんが更に続けた。
「へぇ、そうなんですか。ですがAさんはお隣さんと聞いて驚いてるようですが?」
「Aは大袈裟に反応するので。それに、ただのお隣さんではないですし」
「ただのお隣さんではないのでしたら、どんな関係なんですか?」
「幼馴染みですよ。と言っても再会したのは最近の話ですけどね」
はっきり言って、二人の駆け引きに全くといっていいほどついていけない。
安室さんは兎に角ボロを出させたいらしいが、菖蒲の方ものんべんくらりとかわし続けている。
会話は大したことないように聞こえるけど、これも駆け引きの上ででた言葉だと思うともう訳が分からない。
はぁ、癒されるために来たのになんでこんなことに。
やがて二人の言葉の応酬が終わったのか、安室さんが口を閉ざし、此方へと視線を向けた。
「Aさんは彼の事をどう思いますか?」
『へ?』
突然振られた事にも、その内容にも驚いて返答に困る。
どうって、その質問直球過ぎない?
と言うかそんなのどう思ってても本当の事答えるわけないし何の目的があって?
分からん!
助けを求めるように菖蒲の方をみると相変わらずの苦笑いを溢していて、まるで好きに答えろと言ってるような気がする。
菖蒲を見て、安室さんを見てから はぁ と小さくため息をついた。
『そりゃ容姿は安室さんの方がカッコいいですし見目麗しいですけど、愛嬌があるのは菖蒲ですね』
まぁ勿論安室さんも愛嬌ありますけど。
と真顔で言えば、安室さんは少しポカンとした様子で口を開けたがすぐに取り繕うように笑った。
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白菜(プロフ) - まいさん» もったいないお言葉感謝いたします…!更新の目処がたちましたのでまた徐々に更新していく所存でございます!まだ少しの興味がありましたら見ていただけると幸いです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 世恋さん» ひぇ、更新してなくて誠に申し訳ない限りです。また更新再開していく予定ですのでのんびりお待ちしていただけると嬉しいです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とても面白くて続きが気になります。また更新されるのを楽しみに待ってます(^^) (2019年8月4日 23時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)
世恋(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください!! (2019年5月21日 10時) (レス) id: 2be61dc08d (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 杏さん» 閲覧有難うございます!文才なんて本当に無いんですが、皆さんにも出来るだけ雰囲気が伝えられるように頑張って書いていますので誉めてもらえて本当に嬉しいです!あむぬいばかりが転売されてる現状がとても悲しいですね… これからもこの作品を宜しくお願い致します! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
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