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忘却の彼方 3 ページ16

初めて大学へ行った感想を言うのなら、普通、の一言に尽きる。


東大の講義なんてついていけるわけないじゃん馬鹿なの?と思いながら行ってみたものの、何故か理解できてしまうし、ガリ勉ばっかりのヤバイところかと思えば全然そんなこともない。


良くも悪くも普通、だった。


「で、今日はまっすぐ帰るの?それともどっか寄る?」


全講義を終え帰宅途中、菖蒲がそう声を掛けてくる。

どうやら大学生活中はいつもコイツと行動していたらしく、逆に一人だと知り合いらしき人から「今日は菖蒲居ないの?」と聞かれるレベルだった。


どんだけ仲良かったらそうなるの?


まぁ、ぼっちの可能性はないみたいでそこは良かったと思うか。

よし、ポアロ行こう。


『ポアロってお店に行きたいんだけどどう?』



ガシャンと鈍い音をたてて菖蒲のスマホが手から滑り落ちた。



「A本当にどうしちゃった?
『こんな赤目じゃ安室さんに嫌われちゃうから無理ー!ポアロは絶対行かないー!』って言ってたのに」


信じられないと言わんばかりの表情を浮かべる菖蒲。

何言ってるんだ過去の私は。


てか、ん?


『あれ、菖蒲って安室さんのこと知ってるの?』



そう言うと、さっきまでふざけていた空気が一気に張り詰めた。

空気に耐えかねて歩いていた足も自然と止まる。



『私、変なこと言った?』


先程から言葉を発さない菖蒲。

私の言葉にピクリと反応した後、数歩歩いて止まる。



「……A。まさかとは思うけど、記憶、無いの?」



そう言い放たれた。

それも、しっかりと此方を見据えて。


まさか突然言い当てられるとは思わなかったせいで、何も言えなくなる。

でもその沈黙は、彼にとっての何よりの回答だったらしい。


「なるほどね。通りで話が通じないわけだ。
しかもその割には不安がる様子もなく、普通に会話をしている。ねぇ、どこまで覚えてるの?」


まるで自分の事を言い当てられているような恐怖と羞恥心が心を埋め尽くす。


この世界はそこらのモブですら推理するのかよ。


諦めたように『ハァ…』と大きくため息をついた後、観念してここに至るまでの経緯を全て話した。

あ、勿論ポアロに向かいながらね。

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白菜(プロフ) - まいさん» もったいないお言葉感謝いたします…!更新の目処がたちましたのでまた徐々に更新していく所存でございます!まだ少しの興味がありましたら見ていただけると幸いです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 世恋さん» ひぇ、更新してなくて誠に申し訳ない限りです。また更新再開していく予定ですのでのんびりお待ちしていただけると嬉しいです! (2019年12月31日 3時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - とても面白くて続きが気になります。また更新されるのを楽しみに待ってます(^^) (2019年8月4日 23時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)
世恋(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください!! (2019年5月21日 10時) (レス) id: 2be61dc08d (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 杏さん» 閲覧有難うございます!文才なんて本当に無いんですが、皆さんにも出来るだけ雰囲気が伝えられるように頑張って書いていますので誉めてもらえて本当に嬉しいです!あむぬいばかりが転売されてる現状がとても悲しいですね… これからもこの作品を宜しくお願い致します! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 3f17e2e286 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白菜 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年4月23日 22時

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