【名探偵ｺﾅﾝ】私、今日から一般人辞めます

切り離された探求心 1 ページ12

静かな部屋に時計の秒針が動く音だけが響く。

晩御飯を食べていないことを思い出すが、特に動く気にもなれなくてベットに倒れこむ。


先程、風見さんに言われた言葉が脳内で繰り返し繰り返し流れ続けている。


帰ってきて、誰もいない家に真実だと突きつけられたから疑う気もない。


━━私の親は4年前の爆発事故に巻き込まれて死んだ。


どうやら、私の両親は警察庁警備局警備企画課。
所謂ゼロに所属していたらしい。何という出来すぎた設定だ。


降谷零と同じく黒の組織について追っていたところ、不幸な事故にあってしまった、とのこと。

いや、風見さんはぼかしてくれたけど流石の私でも組織にやられたなんて事は分かる。

正直、そんなことだろうなとは思ってたしね。


じゃあ何が私をこうさせてるのかと言うと。

実の親が死んでるっていうのに悲しむ所か、動揺すらしない自分に、怖くなったからだ。

何故？
ここが今まで生きてきた世界と違うから？
それとも、はじめて聞いたことじゃないから？

分からない。
考えても答えはでない。


……今はただ、元の世界に帰れば私のよく知る親が生きてることを願うだけだね。



てか今気がついたんだけど日記読めば、八神Aの過去が全部分かるのでは？


いや、書いてなかったら分からないんだけど。

元の世界でも日課だったから、ちゃんと書いてあると思う。


敵を知るにはまず味方から。
もしも親が組織に潜入してた、なんて事があったら私も危ない。

情報は力だ。

せめて、何か手がかりを残しておいてくれよ過去の私！

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