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俺らのお母さん4 ページ31

横尾side

目を覚ますとそこは宮田の部屋だった。


宮『横尾さん倒れたんだよ』


あぁそっか。

部屋で寝ていたら急に酷い頭痛が襲ってきて、しばらく蹲ってたけど治らなくて…

しかも目眩も酷くて気持ち悪くて…

宮田に助けてもらおう

そう思ってフラフラしながら宮田の部屋に行ったんだった…


横『ごめんね、泣かないで…』


まだ目眩は収まってないけど、あの宮田が泣くまで不安にさせちゃったことが申し訳なくて、目眩は我慢できるほどだったから黙ってることにした。


宮『ごめ…もう大丈夫。横尾さん体調悪いのに本当ごめんね。』

横『俺はもう大丈夫。』

宮『…本当に大丈夫？』

横『大丈夫だよ』

宮『…嘘。さっきから顔顰めてる。どっか痛い？頭痛い？お腹？』

横『大丈…夫』

あれ

なんかまた目眩が酷くなって、喋るのもしんどい…

宮『えと…ベッドに横になる？』

あー…また不安にさせてる…

ごめん…

けど辛すぎるから横にさせてもらうね…

横『ごめ…ベッド借りるね…』

ダメだ

目を瞑ってもグルグルしてる

宮『大丈夫？』

ダメだ、目を瞑っても気持ち悪さが増すだけだ

横『ちょっ…トイレ…』ﾌﾗｯ

宮『…っと。トイレ？俺が連れてくから』


宮田に支えてもらってるけど、真っ直ぐ歩けない。


やっとのことでトイレに付き、便座のそばにしゃがみ込む

横『ｯﾊｧ……』

気持ち悪いだけで吐き気はない。

けどこうしていつでも吐ける状態であることに少し気持ちが落ち着く。

宮『気持ち悪い？よしよし…』

隣で宮田が背中を摩ってくれている。

そこからじんわりと暖かくなってなんだか安心する。

横『ﾌｩ……』


しばらくすると宮田のおかげか少し気持ち悪さが収まった。気がした。


横『ベッド…戻る…』

宮『うん。ゆっくりでいいからね』

まだ少しふらついている俺をまた支えてくれている



宮田のベッドに横になると違和感を感じた。


あぁそっか。
さっきみたいに背中に温もりがないからだ…

横『宮田…』

宮『ん？どうしたの？気持ち悪い？』

横『違うんだけど……』

背中を摩って

なんてここまで言っといて言うのが恥ずかしくなった。

宮『？どうしたの？なんでも言っていいよ』

目を合わせては言えないから宮田に背を向ける

横『さっきみたいに…背中…して欲しい…』

宮『うんいいよぉ。ふふっ。よしよし』

なんだか悔しいけどやっぱり安心する…

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