不運大魔王の幸運な弟 にぃ

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黒木「僕、こういう話いいなって思うんだけど.....」


庄左ヱ門が、床にひとつの本を置いた。


A「赤ずきん.....？」


黒木「そう、赤ずきん！」


きり丸「でもさ、創作じゃないとダメなんだろう？これじゃ......」


黒木「そう。だから、赤ずきんを使って、話を作るの」


A「面白いこと考えるね」


黒木「でしょ？」


赤ずきんが元の、創作.....

どういうのにするつもりなんだろう.....


黒木「狼と赤ずきんは、言わば敵。そのふたりが恋をする.....みたいな話なんてどう？」


A「！」


兵太夫「いいんじゃない？面白そう」


黒木「ざっくり内容を言うね」


庄左ヱ門が、考えた話をみんなに伝えた。


内容はこうだ。


一匹のオオカミと赤ずきんが恋をする。

でも、所詮オオカミと赤ずきん。


結ばれることの無い恋。


触れられない、話しかけられない、近づけない.....そんな恋のお話。


オオカミは最後、村の人々に斬り殺されてしまう。


そんな、悲しい恋愛のお話。


A「役としては、オオカミと赤ずきん。そして、村の人たち。あとは、衣装や小道具作りだね」


黒木「オオカミ役はAがいいな」


A「！僕？」


黒木「は組じゃ現状、Aが一番背が高いからね」


A「そっか」


狼役には適任なのか。


黒木「問題は、誰が赤ずきん役をやるか」


A「僕より背が低くないといけないけど....虎若、団蔵、きり丸、兵太夫は除外」


きり丸「俺も！？虎若と団蔵は分かるけど、俺も！？」


A「だって、兵太夫もきり丸も僕より小さいけど、さほど身長差ないし....」


兵太夫「確かに、オオカミと背の高さが同じ赤ずきんってやだね」


A「でしょ？」


兵太夫、きり丸「うん」


あと残ってるのは......


乱太郎、しんベヱ、庄左ヱ門、伊助、三治郎、喜三太、金吾かな......


どうしよう。

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