不運大魔王の幸運な弟 にぃ

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父「いやぁ、死ぬかと思った〜」


伊作「あらら、熊と対峙してて、擦り傷で済んでる父さんがすごいと思うよ」


父「いててて」


手を洗って、母さんと兄さんとのんびりお茶を飲んでいたら、なんかボロボロの父さんが帰ってきた。


熊と戦ってたんだって。


それで擦り傷程度で済んじゃうんだから、不運なんだか幸運なんだか分からないなぁ.....


父「A、学園は楽しかったか？」


A「うん、楽しかった。お友達いっぱいできたんだ」


母「あら、それは良かったわ〜」


A「？」


父「Aは大人びていたからな、村もAより年下はいないから、同年代の友達が出来てよかった」


A「んん」


ぽんぽんと父さんに頭を撫でられた。


A「うん」


伊作「A、よかったね」


A「うん、よかった」


忍術学園に入って、毎日が楽しくなった。


家がつまらないとかじゃなくて、もっとこう......


兄さんもいる、同じクラスの友達もいる。

それが何より楽しくて、嬉しくて......


兄さんに内緒で入っちゃったけど、結果的に忍術学園に入れてよかったって思う。


A「母さん」


母「うん？」


A「お腹空いた」


母「はいはい、今作るわね」


A「うん」




やっぱり、家が一番落ち着く。

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